アカデミー賞有力!実話に基づくヴィゴ・モーテンセン主演作『グリーンブック』来年3月1日公開
アカデミー賞ノミネート有力とされる、ヴィゴ・モーテンセン主演の実話に基づく映画『グリーンブック』が、2019年3月1日より公開されることが5日、明らかになった。本作はアカデミー賞の前哨戦の一つでもあるトロント国際映画祭で最高賞となる観客賞を受賞。『愛しのローズマリー』『メリーに首ったけ』などのコメディー映画で知られるファレリー兄弟の兄ピーター・ファレリーがメガホンを取り、人種差別が根強く残る1962年を舞台に、天才黒人ピアニストと、彼の運転手として雇われたイタリア系用心棒の旅を描く。
タイトルにもある“グリーンブック”とは、1936年から1966年まで出版されていた、黒人旅行客を受け入れるレストランやホテルなど、ビジネスやサービス機関のリストが記載された旅行ガイドブックのこと。郵便配達員をしていたヴィクター・グリーンが作成し、車で移動する黒人たちにとって欠かせないツールとなっていた。
物語は、ニューヨークのナイトクラブで用心棒を務めるトニー・リップが、ケネディ大統領のためにホワイトハウスで演奏したこともあるという天才ピアニスト、ドクター・シャーリーのコンサートツアーの運転手として雇われるところからスタート。対照的な2人の男が、“グリーンブック”を頼りに旅する姿が描かれる。
ガサツで無教養だが愛嬌のあるイタリア系用心棒トニーにふんするのは、『ロード・オブ・ザ・リング』のアラゴルン役でおなじみ、『イースタン・プロミス』(2007)、『はじまりへの旅』(2016)で2度アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたヴィゴ・モーテンセン。人種差別が根強く残る時代になぜか黒人にとって制約と危険の多い南部を目指すインテリなシャーリーを、『ムーンライト』(2016)でアカデミー賞初ノミネートにして助演男優賞を獲得したマハーシャラ・アリが演じる。
なお、ヴィゴ演じるトニーの息子で映画監督、プロデューサー、俳優のニック・ヴァレロンガが、プロデューサー、脚本家として名を連ねている。(編集部・石井百合子)
映画『グリーンブック』は2019年3月1日よりTOHOシネマズ日比谷他全国公開