綾野剛、中国映画で単独主演!
『そこのみにて光輝く』『新宿スワン』などで知られる俳優の綾野剛が、中国映画『破陣子』で主演を務めることが明らかになった。日中合作ではない中国製作の映画で日本の男性俳優が主演を担うのは今回が初めて。綾野は「良い映画作りを通して、日中文化交流に少しでも貢献できれば幸いです」とコメントを発表している。
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同作は2013年2月の初演以来、6年間で観客動員数660万人を誇る舞台劇を映画化する作品。綾野が演じるのは壇ノ浦の戦いで海に飛び込み、潮の流れに乘って南宋国境内の村の海岸に辿り着き、地元村民に救助され平安(ピン・アン)という名を与えられる日本の貴族。やがて南宋の女性と恋に落ち、悲恋の物語が展開される。
これまで数々の邦画に主演してきた綾野だが、今作が海外映画初進出で、もちろん中国でのデビュー作となる。「脚本自体が素晴らしく取り扱うテーマが奥深いのはもちろん、登場人物の心の襞(ひだ)が豊富かつ繊細で、また、演じる平安については、心の機微の揺れに惹かれた」という。舞台劇を映画化する作品に出演するのも自身初の挑戦となる。
共演はジョン・ウー監督の『レッドクリフ』にも出演していた中国の人気女優・宋佳(ソン・ジア)。「ソン・ジアさんはじめ中国キャスト・スタッフの皆さんとともに、平安を生きる上で確かな化学反応を起こしたい。俳優は絶えず自分との挑戦、このような複雑な役を生きることは、私の役者人生において豊かな時間になります」と語っている。
劇中には中国語のセリフもあり、綾野は3か月におよんだ肉体作りとともに準備を重ねた。「日本人として中国の映画で主演を担えるのは、大変光栄です。映画の中で自分自身の愛情や想いを表現し、大勢の方々にこの映画を通じて両国の文化を理解していただきたいです。そして、良い映画作りを通して、日中文化交流に少しでも貢献できれば幸いです」と決意を述べている。
舞台劇版で脚本を担当し、映画版で監督兼脚本を務める董天翼(ドン・ティエンイー)は「綾野剛さんの作品を観ると毎回人間が変わっているように見える。彼の演技は真実味があり変化に富んでいる、紛れもなく我々が求めていた役者でした」と起用理由を明かしている。本日10日にクランクインし、2019年に中国全土で公開される予定だ。(編集部・海江田宗)