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演技派俳優ウィリアム・フィクトナー、新作と自身キャリアを振り返る

映画『オール・ザ・デビルズ・メン』より、マイロ・ギブソン(左)とウィリアム・フィクトナー(右)
映画『オール・ザ・デビルズ・メン』より、マイロ・ギブソン(左)とウィリアム・フィクトナー(右) - (C)All the Devil’s Men, Saban Films

 テレビシリーズ「プリズン・ブレイク」、映画『ミュータント・タートルズ』などに出演してきた演技派俳優ウィリアム・フィクトナーが、新作『オール・ザ・デビルズ・メン(原題)/ All the Devil’s Men』と自身のキャリアについて、12月7日(現地時間)、ニューヨークで電話インタビューで語った。

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 本作は、戦地でテロリストを捕らえる賞金稼ぎのコリンズが、CIAを裏切った男マクナイトの追跡を依頼され、小部隊を結成してロンドンに調査に乗り出すというストーリー。映画『VANGUARD』(日本未公開)のマシュー・ホープが監督を務めた。

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 見どころとなっている、最先端のテクノロジーを駆使した駆け引きや、戦闘シーンでの戦い方がかなりリアルに描かれていることについて、ウィリアムはホープ監督の手腕だと語る。「彼は最初から、リアルに描くことを明確にしていたんだ。実在の捜査官や戦場を経験した賞金稼ぎは、かなり危険なことに試み、誰も望まない仕事もしていると考えていたからね。だから、そんな仕事をしている人たちに敬意を表するために、できる限りリアルな戦闘シーンを演出したんだ」

 また、今作の主演を務めたマイロ・ギブソンメル・ギブソンの息子)との共演については「彼は主演にもかかわらず、全くエゴを見せるようなことはなかったよ。僕らは、朝早くから夜遅くまで仕事をしていたが、撮影が終わると、一緒にビールを飲みに行って、その日の撮影を振り返っていた。時には撮影で疲れすぎて、一人になりたいときもあったと思うが、彼は自ら人がいる場所に参加して、打ち解けて、周りの俳優たちと仕事しやすい環境を作っていたね」と振り返り、感心すらしたと語った。

 自身のキャリアについては、高校まで演技のことは全く考えていなかったというウィリアム。「大学では犯罪学を学んでいたが、3年の時に芸術コースを取らなければならず、舞台の即興クラスを受けたんだ。そのクラスにはサリー・ルーベンスという素晴らしい先生がいてね、ある時僕に『あなたはもっと俳優コースを受講すべきだわ』と勧めてくれたんだ。彼女が、俳優としての僕の才能を覚醒させてくれたんだよ」と俳優になったきっかけを語った。大学卒業後は、ニューヨークのアメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツで本格的に演技を学んだそうだ。

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 人気ソープドラマや舞台などに出演しキャリアを積んだウィリアムは、30代半ばに『マルコムX』で映画デビューを果たす。「僕は30代半ばにもかかわらず、それまで映画に出演したことがなかったんだ。周りはみんな映画作品に出演していたから、そんな自分にいら立ってもいたよ。ある日、『マルコムX』の(ニューヨークの)ローカルキャスティングで、ワンシーンだけに登場する警官のオーディションを受けにいって、役を得たんだ。ところが撮影1日前に電話がきて、『あの警官のシーンを(脚本から)省いた』と知らされたんだ」全米俳優組合に属していたため、出演料はもらえ、クレジットも付けられたそうだが、実は映画自体には出演していないという驚きの事実を明かした。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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