有村架純、岡田健史の成長称える「顔つき変わった」
連続ドラマ「中学聖日記」(TBS系、毎週火曜夜10時~)で主演を務めた有村架純と共演の岡田健史が、11月末、TBS本社で行われた会見に出席。教師と生徒という立場で恋に落ちた聖(有村)と晶(岡田)をピュアに演じた2人が、クランクアップを迎えた心境を明かした。
かわかみじゅんこの同名漫画に基づき、婚約者がありながら10歳下の教え子・黒岩晶(くろいわ・あきら)と恋に落ちた中学校教師・末永聖(すえなが・ひじり)の顛末を描く本作。有村は、NHKの連続テレビ小説「ひよっこ」以来約1年ぶりの連ドラ主演で、センセーショナルな役柄に挑戦。現在19歳の岡田はオーディションを通じて抜擢され、演技未経験ながら中学生から高校生までを演じ分け、端正なルックスと新人と思えぬ堂々とした演技が反響を呼んだ。
有村は、7月のクランクインから約4か月間の撮影を振り返り「ワンシーン、ワンシーン、大事に撮ってきました。物語のラストを迎えたとき、これまで聖としてもがいたり苦しんだりしてきてよかったなって思えて、すごく幸せでした」とまずはホッとした表情。
しかし、聖を演じた苦労を聞かれ「第6、7、8話で、聖は自分の気持ちをごまかして生きなきゃいけないし、晶くんや(先輩の)千鶴さんに対して、言っていることと裏腹な気持ちを抱え、晶への思いを隠してウソをつき続けるのが、苦しくてしんどかったです」と聖の葛藤にどっぷり浸りながらの撮影だったと吐露。「第8話で、聖が気持ちと違うことを晶くんに伝えて、晶に『がっかりしました』って言われるシーンは、本当に悲しい気持ちになってしまって。ドラマ後半は撮影が終わっても、ずっと泣いてました」と気持ちが入った様子。
一方、岡田は撮り終えた感想を「初めてのお仕事で、こんなに大きな役をいただき、自分はどう応えられるかと考えて、演技で返すしかないと思ったんですが、みなさんからいただいた以上のものを、お芝居で返すことはできなかったんじゃないかと思います」と謙虚に答えつつ「自分のデビュー作が『中学聖日記』で、黒岩晶でよかったと心の底から思える現場でした」と達成感を噛み締めた。
印象深いシーンを聞かれると、岡田は、父親・康介(岸谷五朗)が暮らす「山江島」を訪ねた第9話を挙げる。「(聖と海辺を)自転車で二人乗りするシーンがあるんですが、晶としてまっすぐ漕いで走らなきゃいけないのに、横風が強くてめちゃめちゃ揺れて、うしろに聖ちゃんを乗せているし転べないので、がんばって体幹を使って走ったのが印象に残ってます」と実は必死だった舞台裏を明かした。
そんな岡田について「晶はどのシーンも、本当に真っ直ぐな目で見てくるから」と思わず漏らす有村。岡田の成長を「初めてお会いしたときと今じゃ、まったく顔つきが違っていて、会うたびに『あっ、また変わってる』って驚かされました。でも晶くんからもらう真っ直ぐなエネルギーは変わらなくて、1話から11話まで、同じ熱量をずっと感じていました。最初は自分が引っ張っていかなきゃと思ったけど、途中からそんなことを思う必要もなくなるくらい、背中が大きくなっていくのを見て、すごいなぁて思っていたんです」と岡田の成長を称えた。(取材・文/岸田智)