新海誠3年ぶり新作『天気の子』2019年夏公開!
2016年に公開されたアニメーション映画『君の名は。』が邦画興行収入歴代2位となる大ヒットを記録した新海誠監督の新作のタイトルが『天気の子』であること、映画の公開日が2019年7月19日に決定したことが発表された。13日に都内で行われた製作発表会見に出席した新海監督は新作について「“どエンタメ”だと思います。安っぽく聞こえるかもしれませんが、笑えるし泣けるし、こんなこと知らなかったって思ってもらえる。映画を観た人に『面白いと思ってもらいたい』と思いながら今つくっています」とコメントした。
累計興行収入が250億円を超えた『君の名は。』に続く今作は、天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄(ほんろう)される少年と少女が自らの生き方を「選択」する物語。東京にやってきた家出少年・森嶋帆高が出会った不思議な力を持つ少女・天野陽菜。ふたりの恋の物語は、美しく、切なく、新たな時代を迎えるあらゆる世代、そして全世界へのメッセージとして描かれる。
着想は『君の名は。』での経験から得たという新海監督。「すごくプロモーションが大変だったんです。夏で暑くて、2016年は消耗する夏でした。そんな時に空を眺めていると、大きな積乱雲があって。積乱雲の上にある平原でゆっくりできたらいいなと思いました。それがビジュアル的なきっかけで、空の話にしようと思いました」。
「そして、街を歩いていて『君の名は。』のことを話題にしてくださっている人たちを見て、今度の映画のテーマは誰もが自分のことと考えられるようなテーマにしたいと思いました。それは天気なんじゃないかと。天気というのは誰もが毎日気にしている関心事だと思うので」と紹介した。
また、前作『君の名は。』では人気ロックバンドRADWIMPSが音楽を担当して話題になったが、今作については「音楽に関してはまだ今日は発表できないんです」と語った。
声優には18歳の醍醐虎汰朗、17歳の森七菜という新進気鋭の俳優が、約2,000人が参加したオーディションを経て抜てきされた。
この日の会見には2人も参加し、醍醐は「『君の名は。』は映画館に3回観に行きました。大好きな監督の作品に出られるということに不安もありましたが、ワクワクする気持ちが大きいです。精一杯頑張ります」、森は「新海監督の作品に携わることができてとても幸せです。(出演が決まった時は)すごく嬉しかったです。オーディションが終わった瞬間から結果が出るまでが長くて。合格だと聞いた時は初めて自分の耳を疑いました」と笑顔を見せた。
キャラクターデザインは『君の名は。』に引き続き田中将賀が担当し、作画監督はこれまでスタジオジブリ作品などに携わってきた田村篤、美術監督は『言の葉の庭』(2013)でも新海監督とタッグを組んだ滝口比呂志が務める。この日の会見には新海監督、醍醐、森のほか川村元気プロデューサー、川口典孝プロデューサーも参加した。(編集部・海江田宗)
<森嶋帆高の役どころ>
離島から家出して、東京にやってきた高校生。小さな編集プロダクションに住み込みで働くことになる。
<天野陽菜の役どころ>
帆高が出会った女の子。アルバイトをしながら、小学生の弟と二人だけで暮らしている。「祈る」ことで空を晴れにできる不思議な力を持つ。