「まんぷく」瀬戸康史、神部の結婚後に変化は?
連続テレビ小説「まんぷく」(NHK)で、神部茂を演じて人気を集めている瀬戸康史。物語のなかで神部は結婚して夫という立場となったが、演じる瀬戸は変化を感じているのだろうか? 神部の成長ぶりやこれからのこと、夫婦像について思いを語った。
少しとぼけたところもあるものの、萬平(長谷川博己)の起こした会社では従業員をまとめるリーダーとして奮闘した神部。その初登場こそ、仕事もなく金も尽きてしまい、ヤケになって盗みを働くという驚きのかたちであったが、その人懐っこい演技ですぐさま視聴者の心を鷲掴みにした。
回を重ねるごとに萬平や福子(安藤サクラ)との関係を深めてきた神部について、瀬戸は「自分が一番に萬平さんと出会い助けられたという恩がある」と語る。その責任感から「塩軍団の一員の中でも周りが見えていないリーダーみたいになっていきました。同世代の男たちが集まっているので、そこではいろいろとぶつかることもあり、神部としても気づくこともあったと思います。頭ごなしにいろいろ言うのではなく、少し視野を広げて相手のことを思って行動しなきゃいけないと考え始めたり、神部の成長した部分だと思います」と分析する。
そんな神部は、みんなの癒やしの存在だったタカ(岸井ゆきの)と次第に距離を縮めていき、視聴者もその恋の行方を温かく見守ってきた。そして、萬平が池田信用組合の理事長に就任してから8年後に舞台を移した第15週では、神部とタカが結婚したことが明かされた。公式Twitterが2人の結婚を写真付きで祝福し、ファンを喜ばせたことも記憶に新しい。
何よりも夫となった神部のこれからが気になるところ。「神部は本当にすぐに周りが見えなくなってしまう」と瀬戸は指摘しつつも「タカちゃんと結婚してからも『萬平さん、どないしてるんやろ』と萬平さんのことしか考えられなくなってしまいます。そういう鈍感な部分が、人間味があるというか、神部のかわいらしいところだとは思います」と語る。
そんな結婚後も変わらない神部の憎めなさが魅力だが、夫婦像については「タカちゃんと神部の夫婦は、すごく初々しいです。萬平さん福子さん夫婦とも、克子さん(松下奈緒)忠彦さん(要潤)夫婦とも違った、夫婦生活を営んでいくんでしょうね」と思いを明かす。「結婚してからは『茂さん』って呼ばれるようになるんですが、どこかちょっと恥ずかしい照れくさい。ぼくも『タカ』って呼ぶのが照れくさいです」。
結婚から3年、香田家にも馴染んできた様子の神部。福子たち家族の一員となったことについては「泥棒に入った家にまた住むという(笑)。そしてそれを受け入れてくれる香田家のみなさん、本当に素敵ですよね。家具や内装は時代と共に変わっているんですが、変わらない温かさみたいなものが流れているなと思います」と夫という立場から見えた家族のぬくもりを口にする。また「鈴さん(松坂慶子)に『早くひ孫の顔が見たい』などと言われてすごく悩んでいる。それは普遍的に今の時代でも共感できるポイントではないでしょうか」と見どころもアピール。
今後の展開については「萬平さんじゃないですけど、できればいつか神部にも何か発明してもらいたいです」と期待を口にした瀬戸。「発明できないにしても、福ちゃんみたいに萬平さんにヒントを与えるような言葉を伝えられればと思います。それは福ちゃんの役目かもしれませんが、これだけ萬平さんが好きなので少しぐらい役に立ちたいですよね(笑)」と萬平を慕う気持ちは健在だ。これからも神部の活躍に注目したい。(編集部・大内啓輔)