役所広司『孤狼の血』で3度目の最優秀主演男優賞!
第42回日本アカデミー賞
1日、第42回日本アカデミー賞の授賞式がグランドプリンスホテル新高輪で行われ、『孤狼の血』の役所広司が最優秀主演男優賞を獲得した。役所は第20回の『Shall we ダンス?』(1996)、第21回の『うなぎ』(1997)に続いて3度目の同賞受賞となった。
プレゼンターを務めた女優の蒼井優から名前を呼ばれた瞬間、目を見開いて驚いていた役所は登壇すると、「いや~本当に意外でした。ちょっと待ってよ、なにも考えてなかったから」と戸惑いを口にする。
「最優秀主演男優というのは2年連続でいただいて以来、ずっともらっていなかったんです。最優秀っていうのは難しいことなんだなっていうのをつくづく感じていました。今日は本当に素晴らしい賞をいただいて、いや~、びっくりしました」
そして「(この作品は)広島の呉で撮影しました。街の人たちが本当に協力してくれて。その呉は西日本の水害でまだまだ復興まで時間がかかると思いますが、今日は『孤狼の血』がたくさんの賞をとったので、呉の人たちも元気を出してくれたんじゃないかと思います。本当にありがとうございました」と呉に思いを馳せながら、感謝の言葉を語った。
暴対法(暴力団対策法)が成立する前の広島で繰り広げられた警察と暴力団の“仁義なき戦い”を描いた白石和彌監督の『孤狼の血』は、第42回日本アカデミー賞で作品賞や監督賞をふくむ12部門で優秀賞を受賞。ヤクザと対峙する型破りな刑事・大上章吾を演じた役所は、第43回報知映画賞、第40回ヨコハマ映画祭でも主演男優賞に輝いている。
ほか同部門では岡田准一(『散り椿』)、舘ひろし(『終わった人』)、濱津隆之(『カメラを止めるな!』)、リリー・フランキー(『万引き家族』)が優秀賞を獲得した。(編集部・海江田宗)