永野芽郁、朝ドラ後に生まれた心の余裕
映画『君は月夜に光り輝く』で、難病と闘いながらも明るく前向きに生きるヒロイン・渡良瀬まみずを繊細に演じた女優の永野芽郁。NHKの連続テレビ小説「半分、青い。」で長丁場の撮影を気合いで乗り切り、「以前より余裕を持って現場に臨めるようになった」と成長を実感する永野が、女優としての心の変化を語った。
永野芽郁&北村匠海のキスシーンも!『君は月夜に光り輝く』予告編
本作は、第23回電撃小説大賞を受賞した佐野徹夜の原作を『君の膵臓をたべたい』の月川翔監督が映画化した純愛ストーリー。“発光病”という不治の病を患った女子高生・まみず(永野)が、同級生の岡田卓也(北村匠海)と出会ったことから、限られた時間を精一杯生きようとする姿を描く。
「私は私で良かった」。これは、迫りくる死に向き合ったまみずが色紙に記した言葉。自分にまつわる全てのことを受け入れなければ、なかなか書けるものではないが、永野はこの言葉に大いに共感したという。「意外かもしれませんが、私はもともと落ち込みやすく、考え込むタイプだったんですね。それが最近、変わってきたんです」とニッコリ。
「いくら考えても状況は変わらないし、自分の性格もそう簡単には変えられない。だったら、悩んでいる自分を真っ先に自分が受け入れてあげなきゃって。『私は私でしかない』とようやく思えるようになってきたんです」と心の変化を明かす。
やはり、長丁場の朝ドラを乗り切ったことが大きな影響を与えているようだ。「確かにものの見方や感じ方は変わりましたね。この映画もそうだし、『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』もそうですが、現場はすごく大変だけれど、以前より心に余裕を持って撮影に臨めるようになりました」と自信をのぞかせる。
さらに、「たった19年しか生きていない私の考えは、やっぱり『浅いなぁ』というときも多々あって」と思いをめぐらす永野。「これからは、家族や友人も含め、人の意見をもっとたくさん吸収したい」と襟を正す。
「自分の考えだけで突っ走るのはとても危険なこと。とにかくいろんな人の話にできるだけ耳を傾けたいですね。だって、同じ質問を平等に投げ掛けても、全く同じ答えは返ってこないですから」。経験が人を成長させる……永野を見ていると、そんなステレオタイプな言葉にも「確かにそうだな」とうなずいてしまう。いつもは天真爛漫な永野が見せた真摯な姿に、女優としてさらに輝く未来が見えた。(取材・文:坂田正樹)
映画『君は月夜に光り輝く』は3月15日より全国公開