ムロツヨシ、小栗旬の熱意から出演決意「彼は熱くなると…」
俳優のムロツヨシが19日、都内で行われたテレビ東京開局55周年特別企画として放送されるスペシャルドラマ「二つの祖国」(3月23日・24日、両日夜9時~)記者会見に出席。本作で小栗旬とともに日系二世を演じるムロは、出演に至るまでに小栗からの熱烈オファーがあったことを明かした。
「白い巨塔」「華麗なる一族」などで知られる山崎豊子のベストセラー小説を民放で初めて映像化した本作。1900年代、第二次世界大戦前・中・後のアメリカと日本を舞台に、共に日系二世でUCLA の同級生でありながら、日本人であることに正反対の考えを持つ天羽賢治(小栗)とチャーリー田宮(ムロ)の対立を描く。
記者会見には、多部未華子、高良健吾、新田真剣佑、松重豊も来場。主演の小栗はスケジュールの都合で欠席しており、ムロは「まさか最初にあいさつするのが僕とは思わず……。小栗旬不在、本当に申し訳ありません」と謝罪し笑いを誘った。出演の経緯については、「彼(小栗)は熱くなるとふたえになる」と真似しながら、「電話で『どうしても一緒に出てほしい作品がある』と言われて会ったら、『前にドラマ化(※)された時は、ムロくんの役は沢田研二さんがやったんだけど、今の沢田研二さんはムロくんだと思う』と熱弁された」と告白。※編集部注:1984年放送の大河ドラマ「山河燃ゆ」
ムロは「目がおかしくなったかな」と思いつつも、「ほだされてというか、その後台本を読んで、こういう役を15年来の主演をやる友人が一緒にやりたいと言ってくれるのは有り難いと思って決めました。(小栗からの依頼は)初めての経験だったので嬉しかったです」としみじみ。そして、息の合った撮影や、「(小栗の)子どもの写真を笑うまで見せられる空き時間」を楽しんだことを報告した。
一方、賢治とチャーリーの友情と愛情のはざまで苦悩する女性を演じた多部は、「(撮影中は)ほとんどムロさんとお話しさせていただいて、何を話したかは一つも覚えていないですけど、すごく楽しかったです」と笑顔。さらに、「20代最後のお芝居がムロさんとのキスシーンで、こんなに光栄なことはない」とはにかむと、ムロは「20代最後のキスはムロだったということですね」とニヤけ、「30代最初(のキス)も目指して頑張ります」と意気込んでいた。
会見途中からは、小栗もオーストラリアから中継で参加。撮影中のエピソードを楽しそうに振り返りながらも、「精魂込めて作った作品なので、やっと見ていただける時が来て嬉しいです。いろんな世代の方に見ていただき、いろんなことを考えてほしいです」と呼びかけていた。(取材:錦怜那)