松重豊、北川景子と年の差夫婦に!男性の不妊治療描くエッセイ映画化で主演
ドラマ「孤独のグルメ」で人気の松重豊が、男性の不妊治療をつづったヒキタクニオのエッセイを映画化する『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』(10月公開)で主演を務めることが27日、配給の東急レクリエーションより発表された。松重は、二回り近く年の離れた妻と不妊治療に取り組む49歳の作家に。妻を北川景子が演じる。松重は「妊活モノというのは全く想定外の出演依頼」だったと言い、「ひとくちに子作りと言っても、大変な苦労があるものだなと、読んではじめて知らされることばかりでした」と脚本の感想を述べている。
イラストレーター、作家のヒキタが、45歳を過ぎて思い立った子作り、5年弱にわたる不妊治療の日々をつづった2012年刊行のエッセイに基づく本作。ドラマ「孤独のグルメ」シリーズの主人公・井之頭五郎役でブレイクした名バイプレーヤーの松重が、男性不妊という現実にショックを受けながらも妻と力を合わせ、全力で妊活に取り組んでいく中年男性を演じる。
妻・サチ役の北川とは2014年放送のドラマ「HERO」(第2期)や昨年放送のスペシャルドラマ「指定弁護士」などで共演。松重は56歳。北川は32歳。松重は劇中、二回り以上年の差のある夫婦を演じるにあたり、「この年齢差をどう成立させなきゃいけないのか、そればかり考えて現場に入りました」と当初はプレッシャーも。しかし撮影を終えてみると、「でもそこはさすが北川さん、実に自然な夫婦感を醸し出してくれました。思えば私にとって、夢のようなひとときでした」と安堵の様子。
一方、北川も「松重さんとは何度も共演させていただいているので、信頼関係が出来上がっている状態で演じられたのは本当に良かったと思います。クランクインしてすぐに、自然と夫婦になれたような気がしました」とこれまでに培った松重との信頼関係を、実感を込め述懐する。
企画・プロデュースを務める前田浩子は、松重を起用した意図を以下のように述べている。「かなり年下の妻を持つ中年男が女性客にいやらしく映らない人、どこか少年の、いや子供のような可愛らしさのある大人の男。その条件を満たしているのは松重豊さんしかいないと監督と意見が合致しました」
監督、脚本は、大人計画に所属し、放送作家、脚本家、演出家、映画監督としてマルチに活躍する細川徹。ヒキタの担当編集者・杉浦を濱田岳、サチの厳格な父親・和夫を伊東四朗、ヒキタ夫妻の主治医・桑島を山中崇が演じる。
なお、本作は4月に開催される「第9回北京国際映画祭」のコンペティション部門に出品されることが決定しており、同映画祭でワールドプレミアとして上映される。(編集部・石井百合子)
映画『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』は10月全国公開