カルトな怪作・珍作・迷作が集結!トラウマと出会える「奇想天外映画祭」開催
映画史において、怪作、珍作、迷作、凡作、奇作として知られる映画を集めた特集上映「奇想天外映画祭 Bizarre Film Festival~Freak and Geek アンダーグラウンドコレクション2019~」が、6月8日より新宿 K’s cinema で開催されることが決定した。
映画祭ではタイトルの通りさまざまなカルト作を上映。本物の見世物芸人が多数登場したトッド・ブラウニング監督作『フリークス』(1932)、自らの体験をもとにドラッグとアルコール中毒でサナトリウムに入院した男の体験する幻覚世界を描いたコンラッド・ルークス監督『チャパクア』(1966)、殺人トマトが人間を襲う不朽のカルト映画『アタック・オブ・ザ・キラートマト』(1978)など、全11本が上映される。
また、最低の映画監督と呼ばれるエド・ウッド作品も、処女作の『グレンとグレンダ』(1953)から、放射線で人間の超人化に挑むSFホラー『怪物の花嫁』(1955)、最低映画の金字塔として名高い『プラン9・フロム・アウター・スペース』(1959)の3本を一挙上映。 映画祭では「何かと堅苦しい世の中ですが、是非本上映に足をお運び頂き、一服の清涼剤、あるいは人生を変える作品との出会い、そして一生のトラウマとなれば幸いです」としている。
開催にあたって、映画祭の推薦人でもある映画評論家・柳下毅一郎もコメントを寄稿。「すぐれた演技、巧みなストーリーテリング、美しい映像、心地よい音楽、映画史的意義、完成度、感動……それら映画として求められることすべてに潔く背を向けてでも、追求せずにはいられないことがある。誰もやっていないこと、やりすぎてグロテスクになってしまうこと、誰も見たことがないものをスクリーンに映しだすために、ほかのすべてを犠牲にする。ごくまれにそんな映画がある。ただ個人的妄執のみによって、観客など無視して、個人的名声さえも求めず、ただやりたいようにやった結果生まれてしまう映画。そんな映画だけが本当の意味で人を驚かすことができる。そんな映画との出会いこそが、あなたの一生を変えてくれるかもしれない」としている。(編集部・入倉功一)
「奇想天外映画祭 Bizarre Film Festival~Freak and Geek アンダーグラウンドコレクション2019~」は新宿K’s cinemaにて6月8日~6月21日まで開催
上映作品は以下の通り
『フリークス』(1932)トッド・ブラウニング監督
『見世物』(1927)
『チャパクア』(1966)コンラッド・ルークス監督
『グレンとグレンダ』(1953)エド・ウッド監督
『怪物の花嫁』(1955)
『プラン9・フロム・アウター・スペース』
『大地の時代』(1980)グラウベル・ローシャ監督
『サンタ・サングレ/聖なる血』(1989)アレハンドロ・ホドロフスキー監督
『アタック・オブ・ザ・キラートマト』(1978)ジョン・デベロ監督
『バスケットケース』(1982)フランク・ヘネンロッター監督
『ハネムーン・キラーズ』(1970)レナード・カッスル監督