『ブレードランナー』撮影使用のポリススピナーが日本に!レストア進行中 - 映画秘宝
サイバーパンクSFの金字塔『ブレードランナー』(1982)に登場する未来の警察車両「ポリススピナー」の、映画用に製作された1台が日本に存在し、当時の姿を蘇らせるレストア計画が進行している。20日に発売された映画専門雑誌「映画秘宝」(洋泉社)の2019年6月号内で詳細が明らかになった。
同誌によると“空飛ぶパトカー”であるスピナーは映画のために4台製作され、そのうち走行タイプの1台が日本に現存。アンティークのトイショップを経営する小泉雅英氏が、1990年代にアメリカのオークションで入手したという。
もともとハリウッドのレンタカー会社が所有し、イベントや映画撮影に貸し出されていたことから、車体はさまざまな改変がされてしまった。しかし小泉氏は、スピナーの撮影直前の姿を取り戻そうと奮闘している。誌面では、2017年から進行していたというプロジェクトにおける、レストア中のスピナーを収めた貴重カットが掲載されている。
ちなみに小泉氏は、レストアのために「KAIZER FACTORY」という会社まで設立。また、映画のプロップを製作したカスタムカービルダーのジーン・ウィンフィールド氏とコンタクトを取り日本に招聘。誌面には、そこで判明した、同車両の新情報も掲載されている。くしくも今年は、映画の設定年代でもある2019年。レストアの目途は経ったが、資金がかかるため「KAIZER FACTORY」ではクラウドファンディングも企画しているという。
そのほか「映画秘宝」では、劇場公開が迫る『アベンジャーズ/エンドゲーム』や公開中の『シャザム!』、萩原健一さん・内田裕也さんの追悼特集も掲載。復帰が決定した『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督ジェームズ・ガンへの熱いメッセージも込められている。(編集部・入倉功一)
映画専門雑誌「映画秘宝」2019年6月号は発売中 洋泉社刊 定価1,180円(税込み)