太賀×衛藤美彩『静かな雨』でダブル主演
俳優の太賀と元乃木坂46のメンバーで女優の衛藤美彩が、作家・宮下奈都の同名小説を映画化する『静かな雨』(2020年春公開)でダブル主演を務めることが明らかになった。
原作は第98回文學界新人賞佳作に入選した宮下の小説デビュー作。大学で生物考古学研究助手をしている行助(太賀)は、たいやき屋を1人で経営するこよみ(衛藤)と出会う。少しずつ親しくなり言葉を交わすようになる2人だったが、ある朝、こよみが交通事故にあってしまう。意識を取り戻したこよみには事故の後遺症で記憶に障害が残り、事故以前の記憶は残っているが、目覚めてからの記憶は一日経つと消えてしまうようになっていた……。
悩み考え抜いて撮影現場にのぞんだという太賀は「記憶が失われていくヒロインの目に映るのは、曖昧(あいまい)でどこか不確かな光景なのかもしれません。その世界に僕が持ち寄れるものは、確かで純粋な優しさだけだと思って演じました」とコメント。
今作で映画初主演を務めた衛藤は「お話しを聞いた時は私で務まるのか不安な気持ちの方が大きかったです。でも『静かな雨』の原作を読ませていただいて、この物語の世界観が本当に素敵で、行助とこよみの生きている時間が優しく温かく、私もこの世界の中で生きてみたい! と素直に感じました」と語っている。メガホンを取ったのは『走れ、絶望に追いつかれない速さで』『四月の永い夢』などの新鋭・中川龍太郎監督。(編集部・海江田宗)