吉沢亮がアニメ声優初挑戦!『あの花』長井龍雪監督の最新作
『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などで知られる長井龍雪監督の最新作『空の青さを知る人よ』(10月11日公開)で、俳優の吉沢亮がアニメーション声優に初挑戦することが明らかになった。
ミュージシャンを夢見る高校二年生の相生あおいは、事故で亡くなった両親の代わりに自分を育てるため、恋人との上京を断念して地元で就職した姉・あかねに負い目を感じていた。そんなある日、音信不通になっていたあかねのかつての恋人・金室慎之介が音楽祭のゲストとして町に帰ってくる。時を同じくして、13年前の過去から時間を超えてやって来た18歳の慎之介=通称“しんの”があおいの前に現れ、過去と現在をつなぐ切なくも不思議な四角関係が始まる。
吉沢が演じるのは、売れないギタリストとなって町に帰ってくる31歳の金室慎之介と、13年前からやって来た18歳の慎之介=“しんの”。アニメ声優は初挑戦となるが、「声優のお仕事に関しては、台本の読み方すらもわからないど素人ですが、監督を信じながら今までのお芝居とは全く異なる視点から役を作っていく時間は、とてもチャレンジングであり、幸せな時間でした」と振り返った。
吉沢について長井監督は、「同一人物でありながら年齢の違うふたりを、キャラクター性を理解して見事に演じ分けてくださいました。オーディション段階では、同じキャストで年齢が違うキャラ同士の掛け合いを演じ分けるイメージが固まっていませんでしたが、吉沢さんの演じ分けを聞いて答えに辿りつけました」と絶賛の言葉を贈っている。
さらに、姉妹役を吉岡里帆(あかね役)と若山詩音(あおい役)が務めることも発表に。吉沢と同じく吉岡、若山もオーディションで選ばれたそうで、その演技力の高さに長井監督も太鼓判を押している。また、慎之介がバックミュージシャンを務める大物演歌歌手・新渡戸団吉には松平健が声を吹き込み、劇中では歌唱も披露する。(編集部・吉田唯)
<コメント全文>
■吉沢亮
長井監督の作品は以前から観させて頂いていて、ファンタジーとリアルが絶妙なバランスで混じり合う世界観の中で必死に叫ぶ登場人物たちの姿に、何度も泣かされました。
声優のお仕事に関しては、台本の読み方すらもわからないど素人ですが、監督を信じながら今までのお芝居とは全く異なる視点から役を作っていく時間は、とてもチャレンジングであり、幸せな時間でした。物語はもう、言うまでもなく、めちゃくちゃ面白いです。めちゃくちゃです。
不器用でどうしようもなく愛おしいキャラクター達によるちょっと不思議な恋、姉妹愛。
是非お楽しみに。
■吉岡里帆
長井監督の作品が本当に大好きで。いつか長井監督の作る世界の中で私も一緒に過ごしてみたいと思っていました。なので相生あかね役に決まったとわかった時は、すごく嬉しかったです。姉妹愛、初恋、故郷への想い……。初めから終わりまで、登場人物達の青さに胸がきゅうっと締め付けられます。わし掴みです。
アフレコの際には、あまり声優のお仕事の経験がなかったので、不安が大きく緊張していましたが、長井監督に『空青』の世界観に連れて行っていただきました。この作品に出逢えて本当に良かったです。
切なくて不思議な2度目初恋の物語に会いに来て下さい。
■若山詩音
相生あおい役に決まりましたとご連絡いただいた時には、本当にびっくりしたと同時にとても嬉しくなりました。アフレコの際には、自分が喋っているときに聞こえる声と画面の向こう側で聞こえている声に違いがあり、難しなと感じると同時に、もっと演技の勉強をしなくてはと感じる現場でした。そんな中で、私の足りない部分は長井監督をはじめ、スタッフの皆様、そして共演させていただくみなさんに導いていただき、あおい役をやりきることが出来ました。
■松平健
新渡戸団吉役は、非常にインパクトのある役で面白いなと思いました。本作の中で色々とひっかきまわしたりする役です。内容的にも、大変切ない話で、姉妹愛や現代と過去の融合みたいな、不思議な面白い作品に参加できるというのも大変嬉しかったです。久しぶりのアフレコでしたので、長井監督の思われていた通りに出来たかわかりませんが、私なりに役を作って楽しみました。
劇中での歌唱シーンもありますので、そちらも楽しみにしていただければと思います。
■長井龍雪監督
吉沢さん、吉岡さん、若山さんともにオーディションにて決定をさせていただきました。
吉沢さんは元気な高校生のしんのと、やさぐれた31歳の慎之介という、同一人物でありながら年齢の違うふたりを、キャラクター性を理解して見事に演じ分けてくださいました。オーディション段階では、同じキャストで年齢が違うキャラ同士の掛け合いを演じ分けるイメージが固まっていませんでしたが、吉沢さんの演じ分けを聞いて答えに辿りつけました。
吉岡さん演じるあかねというキャラクターは、両親が事故で亡くなり若い頃から苦労しているキャラクターなのですが、母親のような落ち着いた一面だけではなく、姉としての可愛らしさも感じられる演技をしてくださる方が良いなと思っていたのでオーディションでお聞きした時に柔らかな声と演技がぴったりだと思いました。
若山さんはオリジナルアニメ映画のメインキャラクターとして初めてのキャスティングとなりますが、澄んだ声質と一生懸命な演技が、不安定な時期の高校生あおいというキャラクターにマッチしていると思いました。
松平さんが演じられた新渡戸団吉というキャラクターは、この映画のバイプレイヤーであり狂言回しの役どころです。物語にとっては必要不可欠のキャラクターで、大物演歌歌手という背景から、役に説得力を持たせられなければ作品全体の格が下がると思いましたので、説得力を持たせるために松平さんが持つ存在の力、「格」をお借りしたいと思いお声がけをさせていただきました。
皆様とこの作品でご一緒できることをとても嬉しく思っています。