『トイ・ストーリー4』声の収録に3年半!こだわりがスゴすぎる
『トイ・ストーリー』シリーズの最新作『トイ・ストーリー4』が来月12日より公開される。ここでは同作の“声”に関するこだわりを紹介したい。
一つ目のこだわりは、長い年月をかけてキャラクターの声を何回も収録すること。日本のアニメでは先に映像を作って、後から声を収録する「アフレコ」が一般的だが、アメリカでは声を録ってから映像を作る「プレスコ」が主流。『トイ・ストーリー』シリーズもそのプレスコ方式で作られており、ジョシュ・クーリー監督は「僕らは俳優陣の声からキャラクターを作り上げるために、声の収録をかなり早い時期から始めたんだ」という。
本作の長い制作期間中にはストーリーやキャラクターに多くの新しい要素や変更点が出たため、ウッディ役のトム・ハンクスは3年半にわたって収録を行ったというから驚き。トムは「3年半制作に費やしている間に、本作の物語は変わっていった。長い年月をかけて愛するウッディの声を演じるたびに、ウッディたちが経験する全てのことへの理解も深まり、とても大切な時間だった」とコメント。ウッディのセリフや動きには、トム自身のアドリブが反映されている部分もあるそうだ。
もう一つのこだわりは、ウッディたちの仲間であるおもちゃ、ミスター・ポテトヘッドの声。シリーズおなじみの同キャラクターの声には2017年に亡くなったコメディアン、ドン・リックルズさんの声が使われている。クーリー監督は長年、ミスター・ポテトヘッドを演じたドンへの最大限の敬意をささげるため、過去に収録していた声などを使って映画を完成させたという。
「過去の使われなかった声や短編映画、ビデオゲームなどいろいろなものを探ってドンの声の素材を見つけたんだ。簡単ではなかったが、彼がこの映画に出演していることを僕はとても誇りに思っているよ」とクーリー監督。「おもちゃたちの声はこのシリーズの大きな部分だ。彼らの声なしで本作を作ることは考えたくなかったんだ」と強いこだわりを明かしている。(編集部・中山雄一朗)