「仮面ライダービルド」犬飼貴丈＆武田航平の関係は？出会いから現在を語る
特撮ドラマ「仮面ライダービルド」への出演で知られる犬飼貴丈（25）と武田航平（33）が、公開中の映画『GOZEN－純恋の剣－』で再共演を果たした。撮影を通じて多くの時間を共有しプライベートでも仲が良い2人が、出会いから現在までを振り返ると共に、本作に挑んだ思いを明かした。
ドラマ「ホテルコンシェルジュ」（2015）では共にフローリスト役を務め、その後「仮面ライダービルド」シリーズ（2017～）では犬飼が桐生戦兎／仮面ライダービルド役、武田が猿渡一海／仮面ライダーグリス役で共演。続編Vシネクストの公開も続く中、再び共演した時代劇『GOZEN－純恋の剣－』では、剣を交える敵同士として向き合うこととなった。
本作は映画と演劇の融合をはかる新プロジェクト「東映ムビ×ステ」の第1弾。「仮面ライダー」シリーズを手掛けてきた東映の新たな挑戦とあり、犬飼は「僕たちに声をかけてくださるというのが、シンプルにすごくうれしかったです。おこがましいですが、微力ながら少しでも恩返しできればと思っています」と特別な思い入れがあるようだ。
武田もそれに大きくうなずく。「また大森敬仁プロデューサーや貴丈と一緒に、それも京都で撮影できることが楽しみだという思いもありつつ、とても光栄なことだと思いました」
いまでは互いにすっかり心を許した間柄であるように見える2人。しかし、個人的に深く関わる機会はあまりなかったという「ホテルコンシェルジュ」を経て、「仮面ライダービルド」で再共演するまでには時間があいたことから、再会した際は互いの出方を探ってしまったという。
「久しぶりでちょっと緊張していました（笑）」と武田が打ち明けると、犬飼も「よそよそしかったですもんね、あの時（笑）。お互い探り合いから入った感じはありました」と続け、楽しそうに当時を振り返る。
そこからはプライベートでの交流も増え仲を深めていった。犬飼は役者として先輩である武田について、第一印象から「優しくて明るい方」だったと語る。「その印象はずっとぶれていません。新たな一面を知ることはありましたが、芯の部分はまったく変わらないですね」と明かした。
武田と出会ったばかりの頃の犬飼は21歳。武田は「偉そうに聞こえたらすみません」と前置きしつつ、「すごく良い成長をしていると思います」と長く共に過ごしてきたからこその視点でコメント。
「一緒にいる時間が長いなかで、どんどんどんどん変わっていくし、お芝居が上手くなってく。もちろんもともとセンスもある子で……と言ったら先輩風吹かせているみたいで嫌なんですけど（笑）、『あっ、こんなこともできちゃうんだ』とかそういうのを僕は間近で見てこられたことが幸せです」
そんな2人が今回挑んだのは時代劇エンターテインメント。江戸時代初期、幕府の隠密である主人公が恋と使命の間で揺れながらも、選択を下していく姿を映し出す。犬飼は幕府への謀反をもくろんでいるとされる府月藩に潜入した幕府の隠密・青山凛ノ介役、武田は青山を隠密ではないかと怪しむ府月藩士の寺脇甚八郎役を担った。
凛ノ介の心の機微を繊細に表現した犬飼。役どころについて「誰しも自分が置かれている環境によって自分自身を押し殺さなければいけないことって多々あると思います。そのなかで自分を押し殺しながら生きている人が大半だと思うのですが、凛ノ介はそうじゃなくて最終的に自らの道を選ぶ。そこにすごく憧れを抱きました」と語る。
武田は強い狂気をにじませるキャラクターに挑んだが、「大森プロデューサーと石田秀範監督が携わる作品で、『仮面ライダーキバ』から僕の成長や、生き方すべてを見てくださった方々が、それにハマる役をくださったと思っています。だから、ただ監督や脚本家さんやスタッフさん、プロデューサーさんたちを信じて思いっきり楽しもうという思いでやらせていただきました」と気負いすぎることはなかった。
最大の見せ場は、その凛ノ介と甚八郎が武芸を競う「御前試合」で対決するシーン。刀を用いた殺陣に初挑戦した犬飼は、武田に助けられることも多かったそう。
「2人で戦うシーンもあり、初めてで迷惑をかけてはいけないと思い、航平さんに練習を付き合っていただきました。いろいろアドバイスをしていただきながら、どうにかかたちにしていくという作業を一緒にさせてもらいました」
撮影は京都で行われ、多忙ななかでも運よく共に食事に行くことができたという。そこでは作品と離れ、リラックスした時間を過ごせたとのこと。劇中ではもちろんそれぞれの役になりきってはいるが、息の合った2人の互いへの信頼が作品にもプラスに作用したことは間違いない。（編集部・小山美咲）