日曜劇場初主演の大泉洋、エキストラのためにトークショー
俳優の大泉洋が30日、池井戸潤の小説を連続ドラマ化した日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」(7月7日スタート、TBS系、毎週日曜夜9時~)プレミアム試写会&制作発表イベントに出席。大泉にとって初の日曜劇場主演、池井戸作品出演となるが「TEAM NACS のなかで、池井戸先生の作品に出ていないのはわたしだけだったので焦りがあった」と冗談交じりに語っていた。イベントには、松たか子、高橋光臣、眞栄田郷敦、笹本玲奈、西郷輝彦、大谷亮平、上川隆也も登壇した。
原作は、人気作家・池井戸潤が書き下ろした同名小説。物語は、大手自動車メーカー「トキワ自動車」のエリートサラリーマン・君嶋隼人(大泉)が、上司が主導する企業買収に異を唱えたことにより、左遷されるところからスタート。君嶋はさらに、赤字を抱えたラグビーチーム「アストロズ」のゼネラルマネージャーを兼務することとなり、再起をかけて奮闘していく。
TEAM NACS のメンバーは、安田顕や戸次重幸、森崎博之が「下町ロケット」、音尾琢真が「陸王」などで池井戸原作の日曜劇場に出演。そんななか、満を持しての日曜劇場デビューに大泉は「だいぶお金を積んだんです。あ、嘘ですよ!」と持ち前のトボけたジョークを飛ばし、会場を盛り上げる。
主演として挑んだ日曜劇場。大泉は「熱いとは聞いていましたが、ここまでかと思うぐらい。みんな体力の限界のなかで撮影に挑んでいます」と語ると、撮影序盤からラグビーシーンでの激しい体のぶつかり合いに驚かされたという。特にアストロズの主将・岸和田徹を演じた高橋には「彼はラグビー経験者なのですが、本当にぶつかっていて目頭が熱くなる」と絶賛。高橋には、学生時代にラグビーに打ち込み、卒業後は俳優の道を選んだ経歴がある。
さらに大泉は、本作が連ドラ初出演となる眞栄田に対しても「郷敦はこの撮影のために、体重を15キロも増やして、ものすごい体で挑んでくれているんです」と後輩の熱意を称える。眞栄田が演じるのは、トキワ自動車本社海外事業部所属の七尾圭太。ニュージーランド留学中に挫折し、帰国後トキワ自動車に入社し、君嶋と出会ったことで人生が一変していく設定だ。
キャスト、スタッフが熱い思いで挑む「ノーサイド・ゲーム」は、池井戸作品らしく逆境に挑む人々の生きざまを活写する。司会者から逆境に立たされたとき、どうするかと聞かれた大泉は「僕はあまり逆境に立たされたことがなく、ここまでラッキーで来ちゃいました。あるとすれば『水曜どうでしょう』でひどいことをさせられているぐらい。基本的には抗わないです」とユーモラスな持論を展開した。
また高橋が、エキストラに参加した人たちのために大泉が撮影後トークショーを行っていることに触れる場面も。大泉は「エキストラさんも本当に大変なんです。監督は台本も読んでいない彼らにも芝居を要求するんですよ」と福澤克雄監督のストイックさをアピールすると、「でも、すごくエキストラさんのお芝居がいいんです。集まってくださった方にあいさつという名でトークショーをしています」と照れくさそうに語っていた。(磯部正和)