『君の名は。』放送!ふり返っておきたいポイント
映画『君の名は。』が6月30日よる9時よりテレビ朝日系にて放送される。2016年に公開され、社会現象ともいえるヒットを記録した本作を観る前に、改めてふり返っておきたいポイントを紹介する。(編集部・大内啓輔)
『君の名は。』の物語は?
異例ともいえるロングランヒットを記録し、累計の興行収入が250億円を突破した『君の名は。』。音楽を担当したRADWIMPSの楽曲「前前前世」も大ヒットし、世界中で社会現象を巻き起こした。新海誠監督の名前を一躍知らしめることとなった。
物語の主人公は、田舎暮らしの女子高校生・三葉(声:上白石萌音)と、東京に住む男子高校生・瀧(声:神木隆之介)。1,000年に1度の彗星来訪が1か月後に迫る現代の日本を舞台に、出会うはずのない2人は夢の中で互いの身体が“入れ替わる”という不思議な体験を繰り返すうち、いつしか恋に落ちていく……。
圧巻の映像美に酔いしれる
新海作品に共通する映像の美しさは、本作でも存分に発揮されている。三葉の暮らす田舎の風景や都市の景観、そして彗星の流星群など、美麗な映像表現で「距離」をめぐる壮大な世界観の物語が表現されている。
作画監督を担当したのは、2001年の『千と千尋の神隠し』など数多くのスタジオジブリ作品を手掛けた安藤雅司。キャラクターデザインを『心が叫びたがってるんだ。』などで注目を浴びた田中将賀が担当。アニメーションにおける最高峰のスタッフが参加し、圧巻の映像表現が誕生した。
神木隆之介ほか、豪華な声優陣
『君の名は。』は、豪華な声優陣でも話題に。主人公の瀧を演じた神木は、本作での大ヒットによって、日本国内における邦画の歴代興行収入ランキングの上位3作品に出演するという快挙を成し遂げた。『千と千尋の神隠し』では湯婆婆の息子・坊、『ハウルの動く城』ではウルの弟子マルクルに声を吹き込んだ。
また三葉役の上白石は、『君の名は。』の後も『映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活』や『アリータ:バトル・エンジェル』などで声の演技を披露しており、高い評価を得ている。ほかにも長澤まさみ(瀧のバイト先の先輩・奥寺ミキ)、市原悦子(三葉の祖母・宮水一葉)らが声を担当しているほか、悠木碧、島崎信長、石川界人ら実力派声優たちも参加している。
聖地になった三葉の故郷
映画の大ヒットを受けて、聖地巡礼に訪れる観光客も急増し、ブームとなった。劇中では、飛騨古川駅やご当地名物の五平餅などが登場し、岐阜県飛騨市は三葉が生まれ育った糸守町のモデルとして知られるように。劇中では、神社やバス停など、琴線に触れる懐かしい光景の数々が描かれた。
今回の放送にあわせて、24日~26日のテレビ朝日系列のバラエティー番組「全力坂」にヒロインの三葉が登場し、3夜連続で故郷の糸守町の坂を駆け抜けた。「朝」「昼」「夜」の糸守町を背景に、三葉が坂を全力疾走するイメージで編集され、コラボ中は番組タイトルが「坂の名は。」に変更するなど、遊び心に満ちた演出が話題を呼んだ。
ハリウッドで実写映画化も
『君の名は。』は、ハリウッドでも実写映画化が進行中。米パラマウント・ピクチャーズと『スター・ウォーズ』シリーズなどで知られるJ・J・エイブラムスの制作会社バッド・ロボットが東宝と組んで、監督には『(500)日のサマー』『アメイジング・スパイダーマン』などのマーク・ウェブが決定している。
物語は、田舎に住むネイティブアメリカンの少女とシカゴに住む少年が、お互いの体が入れ替わる不思議な現象を体験することからスタート。やがて訪れる災害を予知した2人は、その命を救うべく相手に会いに行くことを決意する。脚本は、映画『メッセージ』で第89回アカデミー賞脚色賞にノミネートされたエリック・ハイセラーが手掛ける。
新海誠の最新作は『天気の子』
7月19日に公開を控える新作アニメーション映画『天気の子』。新海監督の3年ぶりの新作として注目を浴びる本作は、高校1年生の夏に東京にやってきた家出少年・帆高と、彼が出会った不思議な力を持つ少女・陽菜による物語が繰り広げられる。
ボイスキャストには、醍醐虎汰朗と森七菜が抜てき。小栗旬、本田翼、倍賞千恵子、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴も参加する。キャラクターデザインを、『君の名は。』から続いて田中将賀が担当。また、再びRADWIMPSが音楽を担当し、劇中の大切なシーンでは、書き下ろした複数のボーカル曲と、劇中音楽が使用される予定となっている。