佐藤健、ドラクエ生みの親からの絶賛に「光栄です」
佐藤健が2日、TOHOシネマズ日比谷で行われた映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』の初日舞台あいさつに出席し、ドラゴンクエストの生みの親である堀井雄二から送られた称賛の言葉に感激の表情を浮かべた。この日は有村架純、坂口健太郎、山田孝之、ケンドーコバヤシ、井浦新、賀来千香子、そして山崎貴総監督、八木竜一監督、花房真監督も出席した。
1992年に発売された「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」を原案にした本作は、「ドラクエ」シリーズ初となるフル3DCGアニメーション映画。主人公・リュカに声を吹き込んだ佐藤は「この映画を早く届けたくて、今日という日を楽しみにしていました。しかし、今日をもって宣伝の旅を一緒にしてきた(人気キャラクターの)スラりんとお別れかと思うと、寂しいものがあります」とあいさつ。続けて山田が「2年前に声を録ってから、やっと公開で嬉しいです。今日をもって宣伝の旅が終わると思うと……」と佐藤と似たコメントを続けて、会場の笑いを誘った。
佐藤は「声だけで表現する仕事は、ほぼ初めて。こんなにも普段やっていることと違うのかと思いました」と振り返る。そして、手にしていたスラりんを少し離した場所に置いて「分かりやすく説明すると、普段のお芝居はここにいるスラりんにだけ聞こえればいい。しかし監督たちからは、声だけの芝居はこの客席の後ろのほうに届くくらいでないとダメだと言われました」と演技の難しさを語った。
それを聞いた八木監督も「最初は戸惑われたと思います。ただ5日に分けて収録して最初の1日は戸惑いがあったけど、分かった瞬間がありましたよね。そこからはリュカそのものになっているなと感じました」としみじみと口にした。
そんななか、原作・監修を務めており、第1作から「ドラゴンクエスト」シリーズを手掛けてきたゲームデザイナーの堀井に、今回の映画が「ゲームの次回作を作る上で参考になるか?」と質問が飛ぶ一幕も。堀井は「ゲームと映画の違いは、主人公が喋ること。ゲームはプレイヤーが主人公なので喋らない。ですから佐藤さんにはプレッシャーがあったと思うのですが、(リュカを)素晴らしい英雄にしてくれて。感情移入ができたんですよね」と佐藤の声を絶賛した。
そのうえで堀井は「次の主人公が喋るというわけではないのですが、主人公により感情移入できる演出方法や映像の見せ方は参考になりました。次回作に活かしたいです」とコメント。佐藤は「光栄です。ここにいる全員が(次回作を)絶対にやりますよ」と感激の面持ちを見せた。(取材・文:壬生智裕)
映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』は全国公開中