伊藤健太郎『惡の華』で中学生役に体当たり!
映画『惡の華』で中学生男子を演じた伊藤健太郎。劇中で伊藤は制服姿や体操着姿、裸なども披露しているほか、撮影前から精神的にも役づくりに尽力して演技に臨んでいる。
累計発行部数300万部を記録する押見修造の人気コミックを原作とする本作は、男子中学生の鬱屈とした青春と行き場のない衝動を描く物語。主人公の春日高男を伊藤、その春日に自分と通ずるものを見出し、執拗につきまとう仲村を玉城ティナが演じる。
思春期まっただ中の中学生を演じる伊藤は、撮影当時は21歳。伊藤をキャスティングした井口昇監督は「健太郎さんには、中学生の心を忘れないように、ホテルに帰っても中学生っぽいことばかり考えていてくれと言いました。あと、身長が170センチ台なんですけど、なるべく猫背にして、150センチ台に見える芝居をしてください、好きな食べ物はハンバーグ! みたいな人の芝居をしてくださいと言いました」と撮影前に演技指導をしたことを明かす。
179センチという高身長で、がっしりとした体格を誇る伊藤。鬱屈とした学生を演じるための役づくりとして、自身の学生時代を思い返し、撮影前の減量に加えて撮影期間中は断酒したことが、よい意味で役に繋がるストレスとなったという。
また、監督の言葉を受けた伊藤は、撮影期間中にホテルに戻っても中学生の心を忘れることなく、役づくりに専心。ある日、撮影が終わってホテルへ戻ると、翌日の撮影で黒板に書く「俺はクソ」「変態は私です」などの言葉を机上のメモ帳に何枚も書きなぐり、そのまま寝落ち。翌朝、伊藤はメモを机に放置して撮影現場に向かったが、部屋に帰ると書きなぐった紙が綺麗に整えられて机の上に置かれていたのだとか。伊藤は清掃係の人が「ヤバイ人」と思ったはずと考え、恥ずかしくなったというエピソードも。
そんな役づくりの成果を本番に発揮し、スタッフも完全に主人公・春日に入りきった伊藤の演技に驚愕したそう。今回、心身ともに中学生になりきった伊藤の劇中姿を切り取った場面カットも公開され、迫真の演技の一端を垣間見ることができる。
脚本を務めたのは、アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などを手掛けてきた岡田麿里。ほかキャストには伊藤と玉城のほか、秋田汐梨、飯豊まりえなどが名を連ねる。(編集部・大内啓輔)
映画『惡の華』は9月27日より全国公開