南沙良、即興芝居にもワクワク「本当に面白かった」
シンガー・ソングライターの西山小雨の楽曲「未来へ」を原案に、10代の少女たちのひと夏を即興芝居でつむぐ青春映画『無限ファンデーション』の初日舞台あいさつが24日、都内で行われ、主演の南沙良が登壇。即興芝居の舞台裏などをにこやかに明かした。
友達のいない女子高校生が、さまざまな出会いを経て成長していく姿が描かれる本作。当初は脚本がきちんとあったというが、撮影が始まる前になくなり、南らキャストは突然、即興の芝居で物語をつむぐことになったという。
南は登壇すると、客席を見回して「どうでした? 面白かった?」と問いかけ、「自由な映画だったのでみんながどう受け取ってくれるか不安だったけど、面白かったのならよかった」と嬉しそうな表情を浮かべた。「全編即興って聞いた時はすごく驚いたけど、実はワクワクもしました。相手からもらう言葉がわからず撮影が進んだけどわたしは楽しかった」と即興の芝居を楽しんだといい、「即興の独特の間とか、自分ならではのセリフとか、お芝居していて本当に面白かった。そういう部分がみなさんにも伝わればいいな」とにっこり。
イベントには南と、本作に音楽だけでなく、キャストとしても参加した西山のほか、共演者の原菜乃華、小野花梨、近藤笑菜、日高七海、佐藤蓮、メガホンを取った大崎章監督も登壇。それぞれに撮影を振り返った。
原は周囲をひっかきまわす役だったというが、「大変でした。即興はやったこともなかったので、みんなと話し合いをしました。みなさんの助けがあってできた作品だと思います」とコメント。近藤は「リハで初めて、即興で南ちゃんとやってみて、心が震えました。どうなるかわからないけどすごいものになるって思ったのを覚えています」と手ごたえを感じたことを回顧。小野も「経験もなければ知識もなくて不安でいっぱいでした。でもやるっきゃないと思い頑張りました。とっても思い入れのある宝物のような作品になりました」と充実の表情で語った。
日高は撮影のためにみんなで合宿した時のことを振り返り、「寝起きドッキリをさせられたり楽しかったです」と述べると、佐藤も「撮影中の寝泊まりするところがスタッフと一緒。大崎監督のいびきがすごくてみんな寝れないっていうのが大事件でした」と紹介。西山は「演技自体が初めて。でも、挿入歌としてウクレレで歌っている曲は現場で作ったものばかり。自分の曲がここまで広がりを見せるとは思わなかった。みなさんが毎年夏になったら思い出すような映画になったら嬉しいです」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)