三谷幸喜と中井貴一がスペシャルユニット結成 夢は紅白出場
三谷幸喜監督の最新作『記憶にございません!』(9月13日公開)のオリジナル・サウンドトラックCD(9月11日発売)で三谷監督と主演の中井貴一がスペシャルユニットを結成し、ボーナストラック曲「まったく記憶にございません」を手掛けていることが明らかになった。サラリーマンあるあるの事柄を三谷監督が作詞し、中井が歌声を披露。三谷監督は合いの手も担当している。
「まったく記憶にございません」は、映画本編には含まれておらず、サントラでしか聴けない貴重な曲。1961年生まれの同い年で、60年代に一世を風靡した「クレイジーキャッツ」など好みが似ているという三谷監督と中井が、音楽でもタッグを組んだ。三谷監督が作詞を手掛けるのは映画『ステキな金縛り』(2011年公開)の主題歌「ONCE IN A BLUE MOON」以来、約8年ぶり。中井はドラマ「続・最後から二番目の恋」(2014年放送)で小泉今日子とデュエットした劇中歌「T字路」以来、約5年ぶりの歌唱となる。
中井は「三谷さんから、植木等さん風のあの頃のナンセンスな歌を作るというアイデアを聞いて、僕や三谷さんのようなクレイジーキャッツの残り香で育った世代にとっては、あの方たちのような歌を歌うのは夢でもあったので、僕は植木等さんみたいに歌うのであれば、やります、と即答しました」と明かす。三谷監督の合いの手については「完璧で、まるで谷啓さんが歌っているように聞こえました」と語っている。
三谷監督は「劇中音楽を集めてみたら、意外にサントラを作るには尺が足りないことがわかって、何か足そうということになり、急きょ作ったのがこの『まったく記憶にございません』です。いわゆるやっつけ仕事です(笑)。ところが、予想外のクオリティとなり、びっくりしています」と経緯を説明。
植木等さんが歌った人生の応援歌のような曲を目指したといい、「僕は青島幸男さんになりきって詞を書き、中井さんは植木さんになりきって歌いました。極論ですが『記憶にございません!』という映画が後世に残らなくても、この歌は残る、そのくらい素晴らしい曲になったと僕は思っています。夢はもちろん紅白出場です」と自信をのぞかせている。「まったく記憶にございません」は9月4日より先行配信される。
映画『記憶にございません!』は、政界を舞台にしたコメディー。史上最低の支持率をたたき出した総理大臣・黒田啓介(中井)が、記憶喪失になったことから巻き起こる騒動を描く。三谷監督のオリジナルストーリーで、中井のほかディーン・フジオカ、石田ゆり子、草刈正雄、佐藤浩市、小池栄子、斉藤由貴、木村佳乃、吉田羊、田中圭、ROLLY、濱田龍臣、有働由美子ら豪華キャストが集結している。(編集部・小松芙未)