『プロメア』前日譚の秘話!今石洋之監督&中島かずきが明かす
興行収入10億円を突破し大ヒットばく進中のアニメーション映画『プロメア』の大ヒット記念ゲキ×シネ×プロメア二夜目のチャンピオン祭が30日、都内で行われ、脚本家の中島かずき、今石洋之監督、ルチア・フェックスの声を演じた新谷真弓が出席し、作品の裏話などを披露した。
『プロメア』は、『天元突破グレンラガン』シリーズでタッグを組んだ今石監督と脚本家の中島が再び挑んだ劇場版アニメーション。炎を自在に操る集団によって危機に陥った世界を舞台に、主人公と宿敵の戦いが描かれる。
劇団☆新感線と『プロメア』のコラボ上映会は、前回の「蛮幽鬼」に続き2度目。この日は「蒼の乱」が上映されたが、中島は「『蛮幽鬼』は堺雅人さんが出演してくれて、『蒼の乱』は松山ケンイチくんが初めて劇団☆新感線に登場した作品。『プロメア』のキャストにつながりますよという意味で、今回は『蒼の乱』を上映したかったんです」と作品のチョイス理由を明かす。
第一夜はチケット発売から30分で完売したというが、この日も多くのファンが劇場に駆けつけたことに「やってよかった」と中島は笑顔を見せる。さらに中島はキャスティングについて、松山と早乙女太一が共演した時代劇「ふたがしら」(WOWOW)での関係性が似ていると思ったことからガロ・ティモスとリオ・フォーティア役に二人を提案したというと「堺さんも『ふたがしら』に出ないかなと思っていたんです」とぶっちゃけトークを展開。
8月23日からは、前日譚となる「ガロ編」「リオ編」付き上映もスタートしたが、今石監督は「『プロメア』はテレビシリーズをやっていた作品でもない単発の劇場版アニメーション。存在を誰も知らないなか、どうやって知ってもらおうかと考えたとき、おまけの感覚で短編をやった方がいいというアイデアがあったんです」と秘話を語ると、中島は「本編を終えたあと、ガロ編とリオ編のアフレコをやったので、松山くんの声が微妙にかすれているんです」と裏話を披露した。
さらに中島は「リオ編のオープニングは、実は本編で書いていたものだったんです。『マッドマックス』みたいなものをやりたかったのですが、今石監督が本編では切ってしまったので『チクショー』と思って、リオ編に入れたんです」と語ると、今石監督は「『マッドマックス』をアニメでやると『北斗の拳』になっちゃうんですよ」とぶっちゃけて、会場は爆笑に包まれた。
客席にはすでに50回以上も『プロメア』を鑑賞したというツワモノも。中島は「本当に感謝しています」としみじみ語ると「僕と今石監督の作品てドリルだと思うんです。浅く広くを願わず、深く熱く掘るからこそ逆に広がるんだと実感しました。自分たちのやり方が受け入れてもらえた」とファンに感謝を述べていた。(磯部正和)