小島秀夫「DEATH STRANDING」待たせたな!大塚明夫ら声優陣がTGSに登場
15日、千葉・幕張メッセで行われた「東京ゲームショウ2019」(TGS)内で、11月8日の発売を控える小島秀夫監督の新作ゲーム「DEATH STRANDING」(デス・ストランディング)のステージ「VOICE TALENT SESSION」が行われ、日本語版キャストを務める声優陣が登壇した。
【動画】「DEATH STRANDING Day-1 GAMEPLAY SESSION Vol.1」
この日は、小島監督とつながった声優陣から、ダイハードマン役の大塚明夫、サマンサ・アメリカ・ストランド役の井上喜久子、ヒッグス役の三上哲、デッドマン役の石住昭彦が登壇。ステージ前には、TGS会場を埋め尽くさんばかりの観客が集合した。
大歓声に迎えられた小島監督は「ありがとうございます。つながっている感がありますね!」と笑顔。新作の発売を控え「3年9か月前に独立して、事務所も機材も何もない。でも、つながりだけはあったんです。そうしてつながっていた人たちと作っていて、ようやくそれが実現するっていうので、すごく嬉しいです」と切り出す。
小島監督の代表作「メタルギアソリッド」シリーズのスネーク役でも知られる大塚は、スネークの決め台詞「待たせたな!」のあいさつと共に登壇し、会場は熱狂。小島監督も思わず「泣けます」とつぶやく。井上は「井上喜久子17歳です」と客席に呼びかけ、観客からは「おいおい!」とおなじみのやりとり。さらに三上も「デス・ストランディング、いいセンスだ!」とスネークのセリフで会場を盛り上げた。
小島監督との再タッグについて大塚は「まぁ、僕は一生(小島監督と)やっていくつもりなんでね。定期的に小島監督から仕事が来る!(と思っていた)」と力強く回答。声優陣が喜びを明かすなか、石住は「僕は初めて。これから先は、一生ついてこうと思います」と明かして笑いを誘った。
今回のTGSでゲームプレイを紹介した「DEATH STRANDING」だが、物語については謎だらけ。ダイハードマンの役どころについて大塚が「過去の作品で、今はもうあの世にお引越しをされたあの方(青野武さん)がやっていらしたような役回り。私も現役最前線のヒーローじゃなくなってきましたので、若い人をバックアップする役に回る歳なのかなと。感慨深いものがありました」としみじみ語ると、小島監督は「いやいや、明夫さんはボスですから。その役で出てもらった。現場でもボスなので、明夫さんがいないとしまりません」と語りかけ、2人のつながりの強さを感じさせた。
またこの日は、主人公サム・ポーター・ブリッジズ役の津田健次郎、フラジャイル役の水樹奈々、ハートマン役の大塚芳忠、クリフ役の山路和弘らのビデオメッセージも上映。大塚と山路は2人そろってビデオに登場し、ベテランのじゃれ合いに会場は爆笑。大塚は「同い年のやつがそのままジジイになって、こういうことを言ってると、好きになっちゃいますよね」と笑みを浮かべる。
さらに、ママー役の坂本真綾からは手紙でメッセージが届けられ、井上が代読する場面も。まさにゲームのテーマ「つながり」を感じさせるステージとなったが、そこで「今までつながってた人が一人足らない気がしますけど」と小島監督。すると会場のスクリーンで、カズこと杉田智和が大塚の声マネをする映像が公開。キャラにはモザイクがかけられていたが、杉田はプレッパーズと呼ばれるNPCの一人の役でカメオ出演しており、そのキャラもアメリカではかなり有名な人物が演じているという。
最後に小島監督は、発売を待ち焦がれるファンにメッセージ。「DEATH STRANDING」について「テクノロジーの進化と共にコミュニケーションというものが変わってきました。ネットができて今は世界中がつながっているけど、リアルタイムでつながることで、逆に誰かを中傷したり棒でたたいたり。そういう世の中で、間接的につながることでお互いを思いやることができるゲームシステムになっているので、今一度、ゲームを通して人とのつながり方を体感してもらい、より人のこと、社会のことを思いやれる世界になればいいなと思っております」と語り、喝采を浴びていた。この日の模様はYouTubeの PlayStation Japan チャンネルでアーカイブ配信される予定。(編集部・入倉功一)
PlayStation(R)4用ソフト「DEATH STRANDING」は11月8日発売