『IT/イット』ジェシカ・チャステイン、共演者も同情…凍えた血まみれシーン
作家スティーヴン・キングの代表作を映画化した大ヒット作の続編『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』に出演したジェシカ・チャステインが、撮影を振り返りながら、本作で育んだ絆について語った。
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前作『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)で、ピエロ姿の怪異ペニー・ワイズ(ビル・スカルスガルド)の恐怖を退けた子供たち=ルーザーズ・クラブ。事件から27年後を描く『IT/イット THE END』では、主人公ビル役のジェームズ・マカヴォイをはじめとする実力派キャストが大人になったルーザーズを演じており、ジェシカはヒロインのベバリーを演じている。
メガホンを取ったアンディ・ムスキエティ監督と製作のバルバラ・ムスキエティとは、姉弟の初長編『MAMA』(2013)で組んだ仲。「バルバラは私の姉みたいで、アンディは兄みたいなの」というほど仲良しで、2人がスターダムにのし上がっていくさまを間近で見てきた。「アンディについては、ほとんどの人が知らないようなことまで知っている。より良い演出を知るため、演技のクラスを受けていたことも。お互いにジョークを言い合うし、たまにイライラしたりもするけど、もしアンディから『ねえ、こんな映画をやろうと思ってるんだけど……』と今言われたら、すぐにOKと応えるわ」
そんな彼女だが、劇中では、ホラー史上最大規模を自負する血まみれのシーンに挑戦。いわく、撮影には4,500ガロン(約1万7,000リットル)もの血のりが使用され、肉体的にもかなり厳しかったというジェシカは、「ベバリーにある事が起きて血まみれになるんだけど、アクションを撮影する時は、毎回、私のところにだけ女性スタッフが2人きて、水を吹きかけて血(のり)をつけるのよ。一緒にいるみんなは普通のままなのに。最悪なのは、エアコンがついていること。本当に寒かった」と苦労を明かす。共演者のジェームズ・マカヴォイも「あれはひどかったね。僕なんかもかなり走ったけど、乾いていたから。気の毒だったよ」と振り返るほどだ。
ただ、そんな撮影を通じて、キャスト陣とはまさに“ルーザーズ・クラブ”のような友情を築けた様子。本読みこそ「ナーバスだった。まるで学校の初日みたいだった」というジェシカだが、互いに打ち解けるため、撮影の一週目に大騒ぎをしたといい、「最初の週末に、みんなでスシを食べてカラオケに行った。長い夜ですごく楽しかったわ。実際、(撮影の後も)みんなのことがとても恋しかった」。
役づくりにあたっては、前作で少女時代のベバリーを演じたソフィア・リリスからインスピレーションを受けたという。「ソフィアは1作目で素晴らしい仕事をしたと思う。私は彼女が表現した、ベバリーの恐れ知らずな面を捉えようとしたの。未知のものに挑む大胆さをね。それからちょっとした仕草も。ほほ笑み方だったり、絵葉書をどう扱うかとか、ウインクの仕方なんかをね」と語るジェシカは「アンディはとても視覚的に物事を捉える人だから、撮影中に私を見て『今、ソフィアみたいな仕草をしたね』って気づいて、すごくいい気分にしてくれるのよ」と笑みを浮かべた。(編集部・入倉功一)
映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』は全国公開中