『ターミネーター』新作、首位デビューも苦戦
全米ボックスオフィス考
先週末11月1日~11月3日の全米ボックスオフィスランキングが発表され、『ターミネーター2』の正当なる続編として制作された映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』(シリーズ通算6作目)が興行収入2,903万3,832ドル(約32億円)で首位デビューを果たした。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル110円計算)
アーノルド・シュワルツェネッガーがT-800役を務めるだけでなく、リンダ・ハミルトンがサラ・コナー役で、シリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロンが製作として戻ってきた本作。首位は死守したものの、不振に終わったシリーズ5作目『ターミネーター:新起動/ジェニシス』のオープニング興収(2,701万8,486ドル・約30億円)とほとんど変わらない興収しか上げられず、苦戦している。Varietyによると製作費は1億8,500万ドル(約204億円)であり、ここから驚異的な巻き返しを見せない限り1億ドル(約110億円)の損失になりそうだという。
自身も奴隷だったが逃げ出して、黒人奴隷たちを導く女性指導者となったハリエット・タブマンの伝記映画『ハリエット(原題) / Harriet』は、予想を上回る興収1,167万6,720ドル(約13億円)を上げて4位デビュー。主演は『ロスト・マネー 偽りの報酬』のシンシア・エリヴォで、『羊たちの沈黙』など女優としても知られるケイシー・レモンズ監督がメガホンを取った。
そのほかの初登場組では、エドワード・ノートンが監督・脚本・主演を務めたクライムドラマ『マザーレス・ブルックリン(原題) / Motherless Brooklyn』が9位に、アニメーション映画『アークティック・ドッグズ(原題) / Arctic Dogs』が10位にランクインした。
今週末は、ホラー作家スティーヴン・キングの名作「シャイニング」の続編小説を映画化した『ドクター・スリープ』や、ワム!の名曲を題材にしたロマコメ『ラスト・クリスマス』などが公開される。(編集部・市川遥)
11月1日~11月3日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(初)『ターミネーター:ニュー・フェイト』
2(2)『ジョーカー』
3(1)『マレフィセント2』
4(初)『ハリエット(原題) / Harriet』
5(3)『ジ・アダムス・ファミリー(原題) / The Addams Family』
6(4)『ゾンビランド:ダブルタップ』
7(5)『カウントダウン(原題) / Countdown』
8(6)『ブラック・アンド・ブルー(原題) / Black and Blue』
9(初)『マザーレス・ブルックリン(原題) / Motherless Brooklyn』
10(初)『アークティック・ドッグズ(原題) / Arctic Dogs』