宮野真守『HUMAN LOST 人間失格』声優は最強の布陣と自信!
声優の宮野真守が29日、TOHOシネマズ新宿で行われたアニメーション映画『HUMAN LOST 人間失格』の初日舞台あいさつに出席し、本作の声優キャストについて「最強の布陣」と自信を見せた。この日は宮野とともに、木崎文智監督とストーリー原案・脚本を担当した冲方丁も登壇した。
本作は、太宰治の小説「人間失格」を原案とした長編アニメ映画。医療革命後の昭和111年の東京を舞台に、死を克服した社会のゆがみが描き出される。宮野は主人公・大庭葉藏に声を吹き込み、ほかにも花澤香菜、櫻井孝宏、福山潤、松田健一郎、小山力也、沢城みゆき、千菅春香といった豪華な面々が声優として参加した。
「人間失格」をSF・ダークヒーローアクションとして再構築し、斬新なアレンジを加えた本作について、宮野は「誰が『人間失格』をヒーローものにしようって考えたんでしょう。最初に聞いたときびっくりしました」と感想を述べる。主人公のキャラクターについても変更が加わっているというが、宮野は「『人間失格』の精神性みたいなもの、葉藏の誰にもわからない鬱屈とした悩みの部分は大事にしようと。それを持って演じても違和感はないだろうと、偉大な原案があるので役づくりはしやすかった」と語った。
収録はプレスコ形式で行われたそうで、宮野は「ガイドラインみたいに映像があったので、やりやすかったですし、想像もしやすかった」とスタッフの気遣いに感心しきり。続けて「ほかの声優陣のお芝居も本当に素晴らしくて、福山さんの暴走ったらない……。そんなプレスコだからこそのアドリブもたくさんあります。声優陣は最強の布陣。みんなが全力でお芝居しているので、ぜひそれを感じてほしい」と紹介した。
また、宮野は「僕と(花澤)香菜ちゃんが主人公とヒロインという立ち位置でやると、(作品の中で花澤が演じる役は)絶対に不幸になる。今回はどうなるか観てください」と意味深な発言も。さらに「アクションのすごさも肝になってくる。タイトルを聞いて、どういう物語かな、難しいのかなと思われがちですが、CGであれだけのアクションを作るのは大変だったろうなと思います。しかも葉藏は変身までしますからね」と笑顔でアピールした。(取材・文:名鹿祥史)
映画『HUMAN LOST 人間失格』は公開中