パルムドール受賞『パラサイト』こだわり抜いたセット&照明!メイキング映像公開
第72回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞した映画『パラサイト 半地下の家族』(2020年1月10日公開)より、映画のセットや照明の裏側などを捉えたメイキング映像が公開された。
『パラサイト 半地下の家族』には、全員失業中の貧しい一家が暮らす半地下住宅と、IT企業のCEOが所有する豪邸が登場する。プロダクションデザイナーのイ・ハジュンは、半地下住宅について「古びた家財道具もリアルだし、地下特有のカビ臭さも出そうと意識しました」とコメント。裕福な家族が暮らす邸宅は、メガホンを取ったポン・ジュノ監督のこだわりに応えるべく大規模なセットが組まれており、ハジュンは「落ち着いた色合いと建築資材で、すっきりと清潔感のある家」と表現している。
またジュノ監督ら製作陣は、対照的な家族を表現ために照明もこだわった。撮影監督を務めたホン・ギョンピョは、「(貧しい)ギテクの家は日光が入らず夜は緑がかった蛍光灯。対照的に社長の家は、高級感を出し、黄色みのある照明を採用した」とその違いを説明している。
カンヌ国際映画祭で最高賞を受賞した本作は、ロサンゼルス映画批評家協会賞、ニューヨーク映画批評家オンライン賞、ワシントンD.C.映画批評家協会賞で作品賞含む三冠を達成。また、第77回ゴールデン・グローブ賞では外国語映画賞、監督賞、脚本賞にノミネートされており、さらなる快進撃が期待される。
日本では、12月27日よりTOHOシネマズ日比谷とTOHOシネマズ梅田で先行上映されるほか、ジュノ監督と主演のソン・ガンホが13年ぶりに来日することが決定している。(編集部・倉本拓弥)