冷静に見える北村匠海、実は「余裕のあるフリ」
俳優の北村匠海が13日、都内・TOHOシネマズ日比谷で行われたアニメ映画『ぼくらの7日間戦争』初日舞台あいさつに出席し、緊張しているのを隠して余裕があるふりをするのがうまいことをぶっちゃけていた。イベントには芳根京子、宮沢りえ、村野佑太監督も登壇した。
1985年に刊行された宗田理のベストセラー小説シリーズの第1作を原作に、舞台を2020年に移して少年少女たちと大人たちの7日間にわたる戦いを描く本作。北村は、学校ではいつも一人で本を読んでいる目立たない鈴原守を、芳根は守のクラスメイトで隣人の千代野綾の声を担当した。
1988年に夏休み映画として公開された実写映画『ぼくらの七日間戦争』でヒロイン・中山ひとみを演じた宮沢が、本作でも同役の30年後を演じている。実写映画版を観た北村は「(宮沢が)とても15歳とは思えないぐらい大人びて感じた」と感想を述べると、短い時間だったが、本作(アニメ版)のアフレコで宮沢と一緒に収録したことを明かす。
その際、北村は「メチャクチャ緊張しました」と感想を述べていたが、宮沢いわく「そうは言っていますが、全然緊張しているように見えなかった」とのこと。さらに宮沢は「わたしの方があまり声のお仕事の経験がないので緊張していたら、彼がすごく丁寧に声を入れるタイミングなどを教えてくれたんです。まったく緊張しているようには見えなかった」と念を押す。
すると北村は「前日に声優の方からいろいろ教わっていて、今しかそれを披露する機会がなかったので……」と宮沢にレクチャーした理由を述べていたが「僕は余裕があるように見せるのがうまいだけで、本当はすごく緊張するタイプなんです」と発言。そんな北村の言葉に宮沢は「そうならすごいお芝居の技術ですね」と脱帽していた。
長きにわたって愛される「七日間戦争」シリーズ。北村は「30年前の実写や小説は形を変えて続いています。今作ではSNSがフィーチャーされ、心無い言葉一つが相手を傷つけてしまう危険性も描かれていたり、今の10代にも響く作品になっています。わずか7日間の出来事ですが、そこでお互いがぶつかり合ったり慰め合ったりすることで、仲間になれることもあります。僕は10代のとき、心から話せる仲間がいなかったのですが、この映画が、周囲を見渡せるきっかけなってくれれば」と作品に込めた熱い思いを語っていた。(磯部正和)