長渕剛、急病でイベント欠席 共演者がエール&破天荒エピソード披露
長渕剛の主演映画『太陽の家』(2020年1月17日公開)の完成披露舞台あいさつが23日に都内で行われた。当初登壇予定だった長渕は、急病のために急遽欠席。落胆するファンも多かったが、この日は共演者の飯島直子、山口まゆ、潤浩(ゆんほ)、広末涼子、権野元監督が来場し、長渕の破天荒エピソードなどを明かして会場を盛り上げた。
本作は、人情に厚く神技的な腕を持つ大工の棟梁・川崎信吾(長渕)が、息子を女手一つで育てる保険会社の営業ウーマンでシングルマザーの池田芽衣(広末)と出会い、母子のために一肌脱ごうと奮闘する姿を描く。
イベント開始前、主演の長渕が急遽欠席することが伝えられた。長渕は12月20日に腹部の強烈な痛みと高熱のため救急搬送され、現在は都内の大学病院で入院中。医師より急性腎盂腎炎と診断され、現在も絶対安静の状態が続いている。本作のプロデューサーから長渕本人によるメッセージも読み上げられ、そこには、「あぁ残念で仕方がない。そこへ行きたかった。体が病室から出ることを許されなかったけど、心はみんなと同じ場所にあると思っています」という無念と熱い思いがこめられていた。そして「今はしっかり治して、新しい年の初日の舞台あいさつには必ず元気な姿を見せます」という力強い言葉で締めくくられていた。最初は落胆の声を抑えきれなかった観客も、その理由を聞くと納得の様子。その後は、空いたステージセンターに長渕の存在を感じながらイベントを楽しんでいた。
信吾の妻・美沙希役の飯島は「頑張ってください」と長渕にエールを送ると、撮影中は長渕から無茶ぶりをされたことを暴露。納豆の一気食いなどをするハメになったそうだが、それが編集でカットされたこともぶっちゃけ。権野監督は、「楽しかったけど川崎家の食卓の話で終わってしまう」とほかにもたくさんのアドリブがあったことをにおわせつつ、DVD特典やエンディングロールに盛り込んでいることをアピールした。
濃いグリーンのドレス姿で現れた広末は、ステージ上に設置されたクリスマスツリーの隣に立った際、飯島から「涼子ちゃん、モミの木みたいになってるよ」とユニークなツッコミがあったことを明かし、「長渕さんいないし画力弱いよなぁとか、申し訳ない気持ちでいっぱいだったのが『モミの木』発言で心が和みました」と笑顔。
また、「信吾さんから時々、長渕剛さんが垣間見える瞬間が大好き」と話すと、撮影中に「長渕さんの今日の一言」を手帳に書き留めていたことを告白。その中から、信吾が龍生(潤)をおんぶして芽衣を待つシーンで、長渕が「さみーな」と言ったときのことを紹介。権野監督はカットをかけると、「春の設定なので『寒い』は……」と恐る恐る声をかけるも、長渕は「監督よ、ライブだろ! 感じたものを出すだろ」と主張したそうで、広末は「うわぁ!」と感動したのだという。ほかにもいくつかの「一言」をあげると、「真っすぐに生きる長渕さんの本が書けそう」と声を弾ませていた。(取材:錦怜那)