飯豊まりえ、ホラー映画の醍醐味“叫び”封印に困惑
女優の飯豊まりえが10日、新宿ピカデリーで行われた主演映画『シライサン』の初日舞台あいさつに出席し、撮影前に監督からホラー映画の醍醐味でもある“叫び”の封印を告げられて困惑したことを明かした。この日は、飯豊とともに共演者の稲葉友、安達寛高監督も登壇した。
本作は、小説家・乙一として知られる安達監督の完全オリジナル作品。その名を知った者のもとに現れ、目をそらすと殺されてしまうという怨霊の恐怖が描かれる。
初の単独主演映画でヒロイン役に挑戦した飯豊。ホラーは苦手だそうだが、主演を引き受けてからは気持ちを入れ替えて「よし、叫ぼう!」とさまざまな日本のホラー映画を観て研究をしたのだとか。しかし、衣装合わせの際に安達監督から「あまり怖がらないで」「叫ばないで」と言われ、「ホラー映画のヒロインが叫ぶという醍醐味を封印されるって、どういうことなんだろう……」と困惑したことを打ち明けた。
その理由を安達監督は「怖いものが出できた瞬間にキャー! と叫んだら、(その時点で)怖さが終わる気がした」と説明。その話を聞いた飯豊は「新しいホラー映画が生まれたんじゃないかなと思いました」と安達監督の考えに納得し、その後は「目をそらしてはいけない、オーバーリアクションをとってはいけない、というルールの中で、いかに(恐怖を)表現するか?」を考えながら役に没頭していたことを語った。
真剣に撮影に臨んだ飯豊たちだが、カメラが止まっているときは和気あいあいとしていたそうで、安達監督は「ホームドラマを撮っているんじゃないかと思った」と当時の心境を吐露。とはいえ「撮影が始まると表情がこわばって、ちゃんとホラーの画面になっていた」そうで「プロはすごい」と称賛の言葉を送り、飯豊たちを喜ばせた。
この日は、飯豊(1月5日)と稲葉(1月12日)の誕生日を“シライサン”ケーキで祝福する場面も。血のようにしたたるラズベリーソースを見た飯豊は「こんな怖いケーキは初めて」と驚きながらも嬉しそうな様子を見せた。(取材:錦怜那)
映画『シライサン』は1月10日より全国公開