オスカー候補2人の共演シーン テリー・ギリアムのドン・キホーテ映画で絶妙な笑い
『12モンキーズ』『ブラザーズ・グリム』などの鬼才テリー・ギリアムが約30年をかけ、9回の頓挫を経て完成させた映画『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』(1月24日公開)から、アダム・ドライヴァーとジョナサン・プライスのユーモラスなやりとりを収めた本編映像が公開された。
【動画】全くかみ合わないアダム・ドライヴァー&ジョナサン・プライス
本作は、スランプに陥ったCM監督のトビーが、10年前に撮影した映画でドン・キホーテ役に抜擢した老人ハビエルと再会したことから、奇妙な旅に巻き込まれていく物語。トビーを演じるアダム・ドライヴァーはノア・バームバック監督の『マリッジ・ストーリー』で、ハビエル役のジョナサン・プライスはフェルナンド・メイレレス監督の『2人のローマ教皇』で、それぞれ第92回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされている。
自分をドン・キホーテと思い込むハビエルと、彼に相棒サンチョと勘違いされて旅の道連れとなったトビー。本編映像は、ハビエルがドン・キホーテ(=自分)の功績を記した本をトビーに自慢する様子を捉えたもの。ハビエルは足元から一冊の本を取り出すと、「多少飾り立ててあるが、本質は踏まえてる」と誇らしげ。「読んでもいいか?」と尋ねるトビーだが、彼を無学のサンチョと思い込んでいるハビエルは「お前のような田舎者が本に興味を持つとは」「これは英語だぞ。イ~ングリ~ッシュ!」とからかい倒す。そんな彼に呆気に取られるトビーの表情もおかしく、全くかみ合わない2人の様子から、果たして彼らはどこにたどり着くのかと好奇心を掻き立てる痛快なシーンとなっている。(編集部・石井百合子)