森山未來VS北村匠海&勝地涼!『百円の恋』監督&脚本コンビが再びボクサー描く
俳優、ダンサーの森山未來が、『百円の恋』の監督・脚本コンビが約6年ぶりに再びボクシングを題材にした映画『アンダードッグ』で主演を務めることが31日、明らかになった。森山が演じるのは、スター選手たちの陰で“咬ませ犬”として踏み台にされながらも這い上がろうともがく崖っぷちのプロボクサー。共演に北村匠海と勝地涼。東映ビデオと無料のインターネットテレビ局「AbemaTV(アベマティーヴィー)」が共同で製作し、劇場用映画及び「AbemaTV」プレミアム会員向け配信を今冬に予定している。
女優の安藤サクラがボクシングでドン底の生活から抜け出そうとするヒロインを熱演し、数々の映画賞を総なめにした『百円の恋』(2014)。武正晴監督、足立紳(脚本)の名コンビが、大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」、主演映画『オルジャスの白い馬』(公開中)など近年も快進撃が続く森山未來を主演、北村匠海と勝地涼を共演に迎え、三者三様のボクサーを描く。
主演の森山は、撮影が始まる半年以上前から本格的なボクシング練習を開始し、現在では武監督が「もはやプロボクサーにしか見えない」と評するほど動き、肉体共に鍛え上げているという。北村は児童養護施設で育った経歴を持つ成長著しい若手ボクサーに、勝地はテレビ番組の企画でボクシングに挑戦する鳴かず飛ばずの芸人ボクサーにふんする。
総監督を務めたNetflixドラマ「全裸監督」も記憶に新しい武監督は、ボクシングに魅せられる理由を以下のように語っている。「拙作『百円の恋』から6年。観ていただいた皆様のおかげで、再びボクシング映画に挑む機会を与えていただいたことに感謝します。ボクシングになぜ魅せられてしまうのか。1ラウンド3分、1時間にも満たない試合に魅了されてしまうのは、リング上に人生の縮図を垣間見せられる刹那があるからだと考える。憎くもない相手と殴り合う因果のボクサー達にとって、リングという領域は勝敗を超えた何かを掴み取れる場所だと考える」
今年1月初旬より撮影中で、2月にはボクシングの聖地・後楽園ホールなどでクライマックスの試合シーンなどの撮影が行われる予定。森山、北村、勝地のコメントは以下の通り。(編集部・石井百合子)
森山未來(末永晃役)
リングに倒れたまま、そこを降りることも立ち向かうこともできず、身動きのとれない男。意識はあるのに動けない。満たされない心だけがふらふらとさまよう。それでもいつかは立ち上がらなければならない。負けを自覚して、そこから前に進む道もあるのだと思います。お楽しみに。
北村匠海(大村龍太役)
出演が決まった時は確実に自分への挑戦状だと思い、そのリングに上がらない訳がないと気持ちが熱くなりました。龍太は何かを背負い、抱えているけど誰かの為に強い拳を前に突き出せる男。共にぶつかり共に立ち上がり共に成長出来たらいいなと思います。武監督のもと素晴らしいキャストの皆様と同じ時間を過ごせることがとても楽しみです。
勝地涼(宮木瞬役)
台本を読ませて頂いた時、登場人物の男達のそれぞれの生き様に惹かれるものを感じました。決してクリーンでもなく、良い人でもない男達が描かれているのですが、その泥臭さ、人間臭い生き方が格好いいと思えました。挫折を味わいながら、人はどんな人生を選択していくのか? 作品を通して、色々なメッセージを受け取ってもらえるはずです。自分が演じる宮木については、“何者かになりたい”という想いを捨てきれずにいる男という印象です。芸人として才能がないことを分かっている男が、ボクシングと出会い、芸人としてどう輝くのかという所を大事に演じていきたいです。どんな作品になるのか、楽しみにしていてください。