全員ウソつき!?大泉洋主演『騙し絵の牙』怒濤の予告編
大泉洋主演、『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督による映画『騙し絵の牙』(6月19日公開)の予告編が17日に公開。前半と後半でガラリと異なる、大泉演じる雑誌編集長のキャラクターから、予測不可能な展開が垣間見える。
本作は、「歪んだ波紋」や「罪の声」など映像化が相次ぐ塩田武士の、「大泉洋」を主人公にあて書きしたベストセラー小説が原作。舞台は、大手出版社・薫風社。かねてからの出版不況に加え、創業一族の社長が急逝し、次期社長を巡って権力争いが勃発する中、専務・東松(佐藤浩市)が大改革を進めていた。そのあおりを受け、雑誌が次々と廃刊の危機に立たされる中、お荷物雑誌「トリニティ」の変わり者編集長・速水(大泉)は、新人編集者・高野(松岡茉優)を従えてこの危機を乗り越えようとする。
予告編の前半では、専務の東松が速水に「トリニティがつぶれたらさ、他の雑誌は震え上がるだろうな」と穏やかではない言葉を投げかける場面など、速水の危機的状況が映し出される。「才能を集めれば雑誌だってまだまだ戦えるんだから」「面白ければ目玉は何個あったっていいんだから」と鼓舞する速水の熱血ぶりを「熱き男の思いに動かされ、危機を乗り越えた彼らには想像を超える感動が待っている……」とナレーションが盛り上げるが、次の瞬間には「この笑顔を信じてはいけない」のテロップが。
後半は「結局、この人の仕掛けにはまった」とカメラ目線で話す謎の男(リリー・フランキー)の姿に始まり、「おまえこんなこと考えていたのか……」「こんなやり方許せません!」「まだ逃がしませんよ」「要するに全部嘘よ」など、薫風社を取り巻く人々の思惑が絡み合う。「あなたは騙されている」「全員ウソをついている!」「ラスト15分」などのキャッチコピーの数々がサスペンスを煽り、「人を騙してそんなに面白いですか?」と鬼気迫った様子の高野に対して「めちゃくちゃ面白いです」と平然と言い放つ速水の姿も印象的だ。(編集部・石井百合子)