22歳で13歳のエイミーに!『若草物語』フローレンス・ピューの輝き
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(上映中)で、四姉妹の四女エイミーを演じたフローレンス・ピュー(24)。アカデミー賞で4度のノミネート歴がある天才女優シアーシャ・ローナン(26)をはじめ、『ハリー・ポッター』シリーズや『美女と野獣』などの人気女優エマ・ワトソン(30)ら華やかな顔ぶれに囲まれながら、負けじと輝きを放ったフローレンスの演技を振り返ってみた。
【動画】『若草物語』フローレンス・ピュー&ティモシー・シャラメ本編映像
ルイザ・メイ・オルコットの小説を、『フランシス・ハ』『レディ・バード』などのグレタ・ガーウィグ監督が映画化した本作。19世紀、南北戦争下を舞台に、個性豊かな四姉妹の少女時代の輝き、成長に伴う痛みを描いた物語で、フローレンスは隣人の裕福な青年ローリー(ティモシー・シャラメ)に恋する四女のエイミーを演じた。「若草物語」のエイミーといえば四姉妹の中で最も甘えん坊なキャラクターで、常に次女ジョーの後ろを追いかけているような感があるが、本作ではエイミーが人知れず抱える苦悩や挫折をクローズアップ。物語は過去と現在を行き来しながら進行し、撮影当時22歳だったフローレンスが13歳のエイミーをも演じ切り、アカデミー賞に初ノミネートされた。
フローレンスは、ホラー映画『ミッドサマー』でトラウマを持つヒロインに抜擢され一躍スターになったが、その撮影が完了するやいなや駆け付けたのが『ストーリー・オブ・マイライフ~』。劇場パンフレットによるとリハーサルの機会を逃してしまったといい「俳優として私は、リハーサルが演技をする過程の中で最も重要だと思っている。リハーサルこそ共演キャストに対する愛が芽生え、お互いに触発される場であると信じているから。それを逃したのは恐怖だったのよ。『ミッドサマー』が終わって到着すると、他の人たちは最後のシーンをリハーサルしていた」と焦りがあったことを明かしつつ、「コスチューム・テストが終了する頃には、すっかりエイミー・マーチになれたの」とタフな一面をのぞかせている。
フローレンス自身もエイミーというキャラクターに対して「嫌われ者」という印象があり、「より人間的に、自分なりの志のある女性」として描こうとしたガーウィグ監督の脚色に感銘を受けたという。
今後はマーベル映画『ブラック・ウィドウ』(11月6日公開)のほか、女優のオリヴィア・ワイルドがメガホンを取り、シャイア・ラブーフ、ダコタ・ジョンソンらと共演する『ドント・ウォーリー・ダーリン(原題)/Don't Worry, Darling』などが控えている。(編集部・石井百合子)