アカデミー賞、新型コロナで延期が決定 4月25日開催に
第93回アカデミー賞
新型コロナウイルスの世界的なパンデミックを受けて、第93回アカデミー賞授賞式の開催日が2021年2月28日（現地時間）から同年4月25日に延期された。アカデミー賞を主催する米・映画芸術科学アカデミーが15日、発表した。
本来は今年1月1日から12月31日までに公開された映画が賞の対象となるが、来年2月28日までに公開されていればいいことになった。アカデミーのデヴィッド・ルービン会長とドーン・ハドソンCEOは「対象期間と授賞式の日程を延ばすことで、フィルムメイカーたちが誰の力も及ばないことで不利になることはなく、映画を完成させ、公開できるようになればと願っています」と声明を出した。
これまでアカデミー賞が延期となったのは、洪水があった1938年、マーティン・ルーサー・キング暗殺事件が起きた1968年、レーガン大統領暗殺未遂事件が起きた1981年の3回のみ。今回のように大幅な延期は史上初となる。
アメリカでは3月中旬から外出規制が始まり、多くの映画制作がストップし、映画館も営業停止に。そうした状況を鑑みて4月末には、アカデミー賞のノミネート資格を得るための「ロサンゼルスの映画館で1週間以上、1日最低3回は上映されること」というルールが緩和され、劇場上映を想定しながらもストリーミングやVOD（ビデオ・オン・デマンド）配信となってしまった映画に関しては、ノミネート資格が与えられることになっていた。
また、アカデミー映画博物館のオープンも今年12月14日から来年4月30日に延期となった。（細木信宏/Nobuhiro Hosoki、編集部・市川遥）