グザヴィエ・ドラン新作『マティアス&マキシム』美しいビジュアル&予告編が公開
若き天才グザヴィエ・ドラン監督の新作映画『マティアス&マキシム』のポスタービジュアルと予告編が公開された。
本作はドランがルカ・グァダニーノ監督作『君の名前で僕を呼んで』(1983年のイタリアを舞台に二人の青年の恋を描いた映画)に感銘を受けて、描いた新たな愛の物語。同作を観て、「しばらく動けないほどの衝撃だった。恋についての真実を審美的な映画で見ることはなんて感動的なんだろう。僕は自分が20代の頃のことを思い出した」というドランは、この名作に応えるように現代を生きるマティアス(ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス)とマキシム(ドラン)の物語を誕生させた。本編の冒頭ではこのラブストーリーを捧げたい監督の一人として、グァダニーノ監督の名前も記されている。
今回公開されたポスタービジュアルは、短編映画でキスシーンを演じるよう頼まれたマティアスとマキシムの連動した写真が並び、彼らの友情が不意に恋へと変わる瞬間を切り取ったもの。それと同じシーンから始まる予告編では、突如芽生えた感情に戸惑い、葛藤する二人の様子が映し出されるほか、ドランが本作のクライマックスであり、唯一美しさを追求したという息をのむほどロマンチックなラブシーンもチラリと確認できる。
ドランは本作について「僕にとっては、これはホモセクシュアリティについての映画ではないし、ゲイの愛についての映画でもない。もちろん、その要素はある。だけど主人公の二人が、これがゲイの愛だと気付いるとは思わない。ただの愛だ。25年にわたって兄弟同然の親友だったのに、ある日、愛がドアをたたく。あのキスでね。オープニングでのキスが全てを揺さぶり、二人の関係が再定義されることになる。僕にとって、これは第一に友情についての映画なんだ。友情は愛よりも確かで、強いものなのか? 友情は愛なのか? それがこの映画で僕が提示したものだ」と説明していた。(編集部・市川遥)
映画『マティアス&マキシム』は9月25日より新宿ピカデリーほか全国公開