小松菜奈、子役と触れあう菅田将暉に「いい父親になる」
小松菜奈が11日に行われた映画『糸』の完成報告会に出席し、共に主演を務めた菅田将暉が撮影現場で子役と触れ合う様子を目にして「いい父親になるんだろうなと思いました」と印象を明かした。この日は、菅田と小松とともに瀬々敬久監督も姿を見せた。
本作は、中島みゆきの楽曲「糸」をもとにしたラブストーリー。日本やシンガポールを舞台に、平成元年に生まれた男女の18年の物語が描き出される。当初は4月24日の公開を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて8月21日に劇場公開を迎える。
4か月遅れての劇場公開に、菅田は「毎年(映画を)何本もやらせていただいて、毎月のように舞台あいさつがあるような日々だったのですが、今日はすごく久々で緊張します。ありがたい気持ちでいっぱいです」とあいさつ。「僕もずっと家にいる日々でしたが、こういうタイミングで映画が公開するというのもめぐり合わせだなと思います。歌詞にあるように、いつ出会うのか、なぜ出会うのか、私たちはいつも知らない。その通りの日々だったなと思います」としみじみと口にした。
本作が3度目の共演となった菅田と小松。瀬々監督は二人の様子を「すごくツーカーという感じがしました」と明かしながら「でもいったん芝居が始まると馴れ合いではなく、新しいものを目指して、違うところに行こうとしている姿はいいなと、おじさんながらに思いました」と笑みを浮かべる。
その言葉に菅田は「ツーカーはツーカーなんでね」と返答。「でも今回は(共演シーンが)あまりなくて、幼少期の思い出ありきのお芝居だったので、初めましての相手じゃなくてよかった。過去作では中学生役で、首を絞め合ったりツバを吐いたりしたのが効いたのかなと思いました」と冗談めかしてコメント。小松も「今までは激しいものが多かったですが、今回は王道のラブストーリー。いろんな作品を経て、どういう風にこの『糸』を見せていくかというのが面白かった。やはり縁というか、共演してから長いので今回もご一緒できて嬉しかったです」と付け加えた。
さらに、お互いが変化したと思うところについて聞かれた小松。菅田について「すごく変わってはないのですが、父親役は初めてで、子どもたちが可愛いとずっと言っていました。子ども好きとは聞いていたのですが、撮影現場でも愛情たっぷり。新しい一面だと思いますし、全力で走ったりして、いい父親になるんだろうなと思いました」と印象を語った。
菅田も「自分に父親(役)ができるか不安でしたが、撮影現場で娘たちが父親にしてくれるというか、アドリブで鼻を食べてやろうかなと思うくらいに可愛かった。そこはメンタル的にしんどいシーンで、4歳くらいの娘と寝る前に会話しながら『悲しかったら泣いていいんだぞ』と言ったら、『パパも泣いていいんだよ』と。これは泣いちゃう。たまらなかったですね。あと、お母さんもいたので、鼻を食べるのはさすがに我慢しました」と笑顔で振り返った。(取材・文:壬生智裕)
映画『糸』は8月21日より全国公開