岡田准一主演『ザ・ファブル』続編公開 新キャストに堤真一、平手友梨奈、安藤政信
累計750万部を記録する南勝久の人気漫画を岡田准一主演で映画化したアクション映画『ザ・ファブル』の続編が公開されることが19日、明らかになった。前作で描かれた原作7巻までのエピソードに続く物語として、9巻から13巻までのエピソードをもとに描く。ボスの命令で一般人として生活する殺し屋にふんする岡田をはじめ木村文乃、佐藤浩市、佐藤二朗、山本美月、安田顕、井之脇海ら前作のキャスト、監督が集結。新たに、堤真一、平手友梨奈、安藤政信が出演する。仮タイトルは、『ザ・ファブル 第二章』で2021年公開予定。
本作は、どんな相手も6秒以内に殺す伝説の殺し屋としておそれられながら、「殺し屋を1年間休業し、大阪で一般人として普通の生活を送る」というミッションを命じられた“ファブル(寓話)”=通称アキラ(岡田)の新たな試練を描く物語。前作は、2019年6月に公開され興行収入17.7億円を記録した(数字は日本映画製作者連盟調べ)。続編では、相棒のヨウコ(木村)と兄妹のフリをしながら、アルバイト先のデザイン会社・オクトパスでも、社長の田高田(たこうだ/佐藤)と社員のミサキ(山本)にも素性がバレないまま太平市で暮らしていたアキラが、かつて唯一逃した標的・宇津帆(ウツボ/堤真一)と対峙する。
新キャラとして、表向きは安全な街づくりを推進するNPO代表だが、緻密な計画で人を追い詰めて金を騙し取っては消す裏の顔を持つ超危険人物・宇津帆のほか、新ヒロインのヒナコが登場。演じるのは欅坂46を脱退後、女優として活躍する平手友梨奈。宇津帆と同じNPOに所属し、アキラにとって忘れられない過去のある事件で繋がっており、2人の再会が街全員を巻き込んだ大騒動に発展する。また、宇津帆の右腕となる凄腕の殺し屋・鈴木には、ドラマ「テセウスの船」も記憶に新しい安藤政信がふんする。
撮影時期は、コロナの影響による中断を挟んで3月下旬から8月中旬。廃屋となったマンション丸ごと1棟を使った大規模な撮影を敢行し、住人に正体がバレないよう敵と戦いながらマンション中を縦横無尽にかけめぐるアクションシーンも。なお、岡田は主演映画『燃えよ剣』の公開を今年5月22日に予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け延期されることが発表されていた。今年11月には40歳という節目を迎える岡田は、本作の撮影を以下のように振り返っている。
「江口(カン)監督をはじめスタッフみんなでチャレンジ! を合言葉に一種の狂気を帯びた現場になったと思います。僕だけではなくカメラマンさんやスタッフも吊られ、これは行けるか? 無理か? など手探りで撮影したのも良い思い出です。現代物の日本エンタメアクションの枠を広げる良い映像が撮れていると思います。今回アキラと対峙する宇津帆役を、キャリアの節目になる作品でご一緒させていただいてきた堤真一さんにご出演いただけたことにご縁を感じ嬉しく思っています。早く完成した新作を見ていただきたい! 原作ファンも映画ファンも期待してお待ちいただけると嬉しいです」
木村、堤、平手、安藤、監督、原作者のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)
■木村文乃(ヨウコ役)
シリーズ化の話を聞いた時は、わくわくしたのを覚えてます。いざ脚本を読んだら、アクションが本当に大変そうだなと思いました。しかも今回は私のアクションシーンも満載なので、岡田さんにもアドバイスいただきながら、どうやったらヨウコらしくセクシーなアクションになるかを考え、練習しました。今回のファブルは岡田さんのアクションセンス無くして作り上げられないものだと思います!大変な状況下ではあったのですが、江口監督・スタッフの方々とこだわりぬいて作り上げました。これはもう超大作の予感しか無いです!
■堤真一(宇津帆役)
ここまで振り切った悪党の役をやったことは無かったので、これは自分にとって大きな挑戦になると思いました。宇津帆という人物は善良な表の顔と凶悪な裏の顔を持つキャラクターです。犯罪者の中には、自己正当化がうまいというか、自分の歪んだ正義感を疑わない人がいるように感じていたので、今回は、両極端に表と裏の違いを見せるような考え方ではなく、表の顔も裏の顔も両方とも自分にとっての正義だと思っている。そいつが世の中に普通に存在していることが一番怖いと考えて、この役を演じました。これまでも岡田君とは何度か共演しています。今回もそうですが、共演の度に岡田君のおかげでいろいろな役に出会わせてもらってる気がします。
■平手友梨奈(ヒナコ役)
オファーを頂いた時は、大ヒットした作品のシリーズ化ということと、そして今作のヒロインということで不安とプレッシャーがすごくありました。また、佐羽ヒナコという役に対しても、なぜ私なんだろうとビックリしたのを覚えています。前作を観たり、原作を読んだり、台本を読んでいくなかでヒナコというキャラクターを丁寧に届けたいと思ったこと、そして私自身もヒナコを応援したい気持ちになったのでやらせて頂きました。ヒナコを演じてみて、今でも私で大丈夫だったかなという不安はまだありますが、出演されている皆さん、監督、スタッフの皆さんも、いい作品にしようという想いを強く感じたので私なりのヒナコを精一杯表現したつもりです。前作とはまた違った魅力があると思うので、皆さんに届く作品になることを願っています。
■安藤政信(鈴木役)
オファーを受けた時、『ザ・ファブル』という映画の存在は知っていてすごく気になってはいたけど、自分の目で見たことがありませんでした。クランクインする前に前作を見て気持ちが引きずられるのが嫌だったので、撮影が始まって1ヶ月後ぐらいに見ました。江口監督は役者一人一人をしっかり演出できる監督だと思いました。初めて江口監督に出会って、江口監督と芝居のセッションが本当に楽しかったです。特に同じシーンの多かった岡田さん、木村さん、堤さん、平手さんという素晴らしい役者さんと出会えてとても楽しかったです。皆さんのエネルギーがこの作品に残るといいなと思います。
■江口カン監督
岡田准一氏と共に目指したものは「前作を遥かに超える今までにないアクション映画」。岡田氏は前回同様ほとんどのアクションを自ら演じるのみならず、共演者のアクションも考案・指導。自分の出番がなくても現場に張り付くという徹底ぶりで今作アクションのクオリティを高次元に引き上げた。加えてレギュラー俳優陣による奇抜かつリアリティあるキャラクター造形。そしてファブルはなんといっても敵が命。今回の敵・堤真一氏の怪演かつ狂演。平手友梨奈氏の魂を揺さぶる熱演。安藤政信氏の妙に人間臭い匠演。これらが渾然一体となり、奇妙だが分厚い人間ドラマが生まれた。また、コロナによる長期中断という出口の見えない危機的状況を躱して撮り切れたのは、何よりもキャスト・スタッフの今作へのこだわりと情熱と愛情の賜物に他ならない。クランクアップした今、僕は前作を遥かに超える手応えに身震いしている。
■原作者:南勝久
今回、映画の続編のお話を頂き、脚本段階から打ち合わせに参加させて頂きました。原作ファン・映画ファンの両面からも前作以上に凄い作品になると確信しています。キャストでは宇津帆役を堤真一さんに受けて頂き、興奮と感謝の気持ちでいっぱいです。またヒナコ役の平手友梨奈さんも僕の第一希望でありました。その他のキャスティングも最初から最後まで、しっかりと摺り合わせをして頂き、心から感謝しております。またコロナ騒動の中、撮影が中断するなど大変だったはずですが、江口カン監督、岡田准一さんをはじめとするキャストの皆様、関係者の皆様、本当にお疲れ様でございました。完成をいちファン目線で本当に楽しみに待ち望んでおります。