森崎ウィン、役のギャップに手応え！天才ピアニストの翌日は“狂気的”な男に
森崎ウィンが27日、渋谷HUMAXシネマで行われた映画『妖怪人間ベラ』の完成披露舞台あいさつに来場し、天才ピアニストを演じた『蜜蜂と遠雷』の撮影の翌日に本作のクランクインを迎えたことを明かして、その作風の振り幅の大きさに「まったく違う役だったからこそ振り切れた」と手応えを語った。この日はemma、英勉監督も一緒に姿を見せた。
実写ドラマや映画など、さまざまな形で展開されてきたホラーアニメ「妖怪人間ベム」を新たな視点でリブートした本作。同作に登場する妖怪人間ベラを女子高生に設定し、彼女をめぐって狂気に蝕まれていく人々の姿が描かれる。完成披露のこの日、ステージに立った森崎は「この日を迎えてホッとしております。本日はマスク越しではありますが、皆さんの目を見られて嬉しいです」と感激の表情とあいさつ。
「妖怪人間ベム」の世界観を新たにリブートした本作のキャッチコピーは「全員病んで、全員狂ってく」。そんな狂気を感じさせる作品に参加したことに森崎は「ここだけの話なんですけど、このクランクインの前日、僕は『蜜蜂と遠雷』という映画でピアニスト（役）をやっていた。その次の日に、この作品に入っていったんです」と明かして、登壇者たちからは驚きの声があがる。
英監督からは「セーブしなくていいから、全身全力で」と言われたそうで、森崎は「もちろんその場で感じたものをどんどん出していくのですが、僕自身がどんどん追い込まれていく。今思うと（森崎ふんする）康介とリンクしていて、監督が俯瞰（ふかん）で見て計算しながら僕を導いてくださったのかな、と。すごく感謝しています」と振り返る。だが、当の英監督は「向こう（『蜜蜂と遠雷』）の撮影で追い込まれたんじゃないの？ 大変そうでしたもんね」と返して、みんな大笑い。その言葉に森崎は笑いながら「ありがたいことに、まったく違う役だったからこそ振り切れた自分もいて、すごく楽しかったです」としみじみと口にした。
また、本作にちなんで「狂うくらいに落ち込んだエピソード」について質問された登壇者たち。森崎は「最近ヒゲを生やしていまして」と切り出して「明後日にライブがあるので、そこに向けてやっているのですが、ヒゲって整えるのが難しい。整え方を失敗したら、せっかく生やしたヒゲがなくなってしまう。本当はもっとガッと生やして、上のほうまで繋げたかったなと」と反省の弁を述べるも、emmaが「似合っていますよね」と観客に呼びかけると、大きな拍手が沸き起こった。（取材・文：壬生智裕）
映画『妖怪人間ベラ』は9月11日より全国公開