角川春樹監督、松本穂香と奈緒を絶賛!『みをつくし料理帖』続編にも意欲見せる
女優の松本穂香が7日、東京・神田明神で行われた映画『みをつくし料理帖』大ヒット祈願祭に奈緒、角川春樹監督とともに来場し、松本と奈緒が、角川監督から「驚くべき演技力」と絶賛される一幕があった。
高田郁のベストセラー小説シリーズを、伝説のプロデューサー・角川春樹の“生涯最後の監督作”として映画化した本作は、幼いころに両親を亡くした料理人・澪(松本)が、さまざまな苦難を乗り越え人生を切り拓くさまを描き出すヒューマンドラマ。この日のイベントは、映画の舞台となった千代田区にある神田明神で執り行われることとなった。
本イベントの前には、松本、奈緒、角川監督が本殿で大ヒットを祈願した祈祷を行ったが、そのことを振り返り、松本が「ご祈祷を受けて、いよいよ公開が近づいているんだなと感じました。この作品がたくさんの方に、より多くの方に届けばいいなと改めて思いました」と語ると、奈緒も「撮影から本当に1年前たったということが信じられないんですけど、公開まで一週間を切って、ますます緊張感が自分の中で増してきました。たくさんの方に届くといいなと、しっかりお祈りさせていただきました」と公開に向けて気持ちを引き締めている様子だった。
一方の角川監督は「穂香にしても、奈緒にしても、緊張感があるということですが、わたしは大変リラックスしています」と穏やかな表情。「実は神田明神は、映画の中で(松本演じる澪が働く)『つる家』が火事で燃えた後に、さりげなく火の用心の札が貼ってあるんですが、その札は神田明神さんに書いていただいて、判を押してもらったもの。この映画とは切っても切れない関係なんです」と神田明神とのつながりを説明した。
また、女優発掘に定評のある角川監督は、ことあるごとに「この2人は大女優になる」と太鼓判を押し続けてきた。角川監督が発掘してきた薬師丸ひろ子、渡辺典子といった、本作に出演している女優陣の若き日と比べて2人はどうか? という質問を受けた角川監督は「演技力に関してはちょうどデビューだったこともあって、(薬師丸と渡辺は)演技というよりも資質が前面に出ていた感じですが、今回の2人は演技力、表現力、そしてなにより台本の読解力がずぬけていますね。2人はすでに完成されていて、驚くべき演技力でした」とあらためて絶賛。「成長した2人で映画を作るとしたら」という質問に、「やはり『みをつくし料理帖』のパート2であります」と続編に意欲を見せるひと幕もあった。
さらに、劇中では、江戸と大坂の味のギャップに澪が悩むところが描かれているが、それを踏まえ、「東京の味でギャップを感じたことがあるか?」という質問も。大阪出身の松本が「わたしが変かもしれないですが、いまだに感じていない。あまり敏感じゃないのかもしれないけど、東京にも美味しいものがたくさんあるなという感じで」と笑顔で回答すると、福岡出身の奈緒も「最初に上京したときは一人暮らしをしていまして。お料理をした時に実家の味と違うものができて、お醤油が違うことに気付きました。九州はお醤油が甘いので。いまは母と暮らしているので、九州の料理を作っています」と付け加えていた。
「げんかつぎはするか?」という質問に松本は「わたしはあまりしないタイプ。神社に来てもお願いごとはせずに、ただ神様に『松本と言います。これから頑張るんでよろしくお願いします』ということはいつも思いますが、お願いごとはしないですね」と明かし、奈緒は「わたしはオーディションを受ける時にげんかつぎをしたことがありました。最近はご褒美を積極的に与えるようにしていましたけど、昔はげんかつぎでなにかをひとつやめるとか、そういうことをしていました」と語っていた。(取材・文:壬生智裕)
映画『みをつくし料理帖』は10月16日より全国公開