吉野朔実の漫画、初の実写化 石井杏奈&栗原吾郎共演『記憶の技法』11.27公開
2016年に亡くなった吉野朔実さんの漫画「記憶の技法」が、E-girlsの石井杏奈主演で映画化されることが2日、明らかになった。石井演じる、奇妙な記憶喪失癖に悩まれる女子高生が自身のルーツをたどる旅に出るミステリーで、その同級生に今年3月に所属事務所を退所した栗原吾郎がふんする。吉野さんの作品が実写化されるのはこれが初めて。11月27日より全国公開予定。
本作は、「少年は荒野をめざす」「いたいけな瞳」「period(ピリオド)」などで知られる漫画家・吉野朔実さんの同名漫画が原作。主人公は、幼少期の記憶の断片が不意に脳裏をよぎり、意識が飛ぶ奇妙な記憶喪失癖に悩んでいた東京在住の女子高校生、鹿角華蓮(かづの・かれん)。ふとしたことから“由(ゆかり)”という姉がいたこと、自身が養子に出されていたことを知った彼女は、真実を追求するために同級生・穂刈怜(ほがり・さとい)と共に出生地の福岡へ向かう。
主人公の華蓮役に、年内をもって解散するガールズダンス&ボーカルグループ「E-girls」のパフォーマーであり、先ごろ令和版「東京ラブストーリー」(FOD)の関口さとみ役も話題を呼んだ石井杏奈。偶然の成り行きで華蓮の旅のパートナーとなり、自らも心に葛藤を抱える青い瞳の少年・怜にふんするのは、男性アーティスト集団EBiDANの元メンバー・栗原吾郎。金魚屋の青年役に柄本時生、華蓮の両親役に小市慢太郎、戸田菜穂。
メガホンをとるのは、黒沢清監督の愛弟子として知られる脚本家・映画監督の池田千尋。脚本を、『スタートアップ・ガールズ』(2019)に続いて池田とタッグを組む高橋泉が担当する。(編集部・石井百合子)
映画『記憶の技法』は11月27日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開