清水尋也主演『青い、森』2年越しの劇場公開!原田郁子がエンディングを書き下ろし
『ホットギミック ガールミーツボーイ』『青くて痛くて脆い』などの清水尋也主演の自主制作映画『青い、森』が、11月6日より公開されることが決定し、予告編が公開された。
本作は、第2回「未完成映画予告編大賞」平川雄一朗賞受賞作を映画化するもので、高校最後の思い出としてヒッチハイクで北を目指す旅に出た若者3人の物語。清水は旅の途中で失踪する主人公・波に、その友人に映画『人狼ゲーム マッドランド』などの門下秀太郎、朝ドラ「エール」などの田中偉登がふんする。2018年に「星降る町の映画祭with CINEMA CARAVAN」で一夜限りでショートバージョンが上映。約2年を経て劇場公開される。
予告編では、波の失踪前後が交互に映し出される。波が失踪してから4年が経ち、森を歩きながら忽然と姿を消した波を思い返す友人たち。「物事にはすべて裏側がある」と意味深な言葉をつぶやく波。彼が旅で「見たい景色」とは何だったのか?
メガホンをとったのは、企業の広告映像からアーティストのドキュメンタリー、村上虹郎やカトウシンスケを主演に迎えたMVなどを手掛けてきた映像作家・井手内創と、藤原季節主演映画『佐々木、イン、マイマイン』の公開を控える内山拓也。エンディングテーマを、原田郁子(クラムボン)が書き下ろした。
主演の清水、井手内監督・内山監督、原田のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)
映画『青い、森』は11月6日よりアップリンク吉祥寺・京都ほか全国順次公開
井手内創(監督)
二十歳の頃、代々木公園近くの家に集まっては夜中まで撮影を繰り返していた。電気もガスも止まった真冬の家ではダウンは必須、朝起き目を開けると横たわるソファーには霜が降りている。八年が経ち、この映画も僕自身もまるっきり姿を変えた。あの日を共に過ごした仲間とも既に連絡を取る事もない。あいつ、どうしてんのかな。「時には昔の話を」を聴く。それでもあの部屋の寒さを思い出す事は出来ない。どうしたものか。あいつ、この映画観に来てくれんのかな。
内山拓也(監督・脚本)
この映画の原点は、およそ7年前、右も左も分からぬまま脚本を書き、友人達を集めて井手内と映像を作り始めた自主映画です。結果的に頓挫した企画を再び掘り起こし、「青い、森」として息を吹き返しました。あの時から僕らはずっと喪失を抱えていて、時代は今を生きる私たちから奪い続けています。この事実に直面する現在、大切な人に会える日々の豊かさに寄り添い、その未来の一助になることを願っています。
清水尋也(主演)
星降る町の映画祭での上映から、約2年。こうして劇場のスクリーンで皆様にお届け出来る事が無事決定し、とても嬉しい気持ちで一杯です。井手内監督と内山監督が描いた物語に、いかに命を吹き込む事が出来るか奮闘する毎日でした。色々な事が起き、変化が訪れている昨今ですが、そんな毎日に少しでも意味を与えられるような作品になっていると思います。波が何を見て何を感じ、そしてそれを追い求める2人の若者の拙くも賢明な姿を、是非劇場でご覧下さい。
原田郁子(エンディングテーマ)
いなくなっても、いるということ。生き続ける、ということ。人と人の距離。計り知れない、それぞれの、こと。何度も何度も繰り返しみたラストシーン。森の奥へ分け入って、さらにその先へ誘うような、サウンドスケープをつくれたらと思いました。この映画から生まれた曲。よろしくお願いします。