『罪の声』涙誘う美少女!原菜乃華の揺るぎない存在感
かつて日本中を震撼させた未解決事件モチーフにした塩田武士のベストセラー小説を、小栗旬主演で映画化したミステリー『罪の声』(10月30日公開)に出演している原菜乃華(17)。小栗をはじめ星野源、松重豊、古館寛治ら実力派が大挙出演するなか、鮮烈な存在感を放った原の演技に注目してみた。
本作は、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「MIU404」などの野木亜紀子の脚本のもと、35年前に起き時効になった劇場型犯罪の真相を追う新聞記者・阿久津が、かつて事件の犯行テープに声を使用された3人の人物にたどり着くさまが描かれる。原が演じるのは、阿久津が接触するテーラー店主・曽根俊也(星野)と同じく、幼少期に自身の声がテープに使われていた生島望。元滋賀県警の警察官・生島秀樹(阿部亮平)の娘で、映画字幕の翻訳家を夢見る中学生という設定だ。
本作では、阿久津と俊也を軸に、新聞記者、当時の事件関係者など複数の人物が絡み合うストーリーだが、その中でも原の存在感はゆるぎないもの。予告編には、望の「あのテープのせいで一生台無しや!」と絶望する声や、「絶対、絶対、夢かなえる!」という力強い声や、涙ながらに受話器を握りしめる場面が収められており、知らぬ間に犯罪に加担させられた少女の試練が垣間見える。
原は、子役としてデビューし、園子温監督の映画『地獄でなぜ悪い』で二階堂ふみ演じるヒロインの幼少期に抜擢。ヤクザの組長の娘で、歯磨き粉のCMで「全力歯ぎしりレッツゴー」と歌い踊るシーンなどで強烈なインパクトを残した。映画『3月のライオン』(2017)では有村架純演じる棋士の娘の少女時代を演じ、2017年の『はらはらなのか。』で長編映画初主演を務めた。
なお、野木の脚本ドラマ「MIU404」の7話では、家出少女スゥ役でゲスト出演。刑事役の星野源との共演シーンも見られた。(編集部・石井百合子)