R15+の衝撃作!稲垣吾郎&二階堂ふみ『ばるぼら』見どころは?
手塚治虫の大人向け漫画を稲垣吾郎、二階堂ふみの共演で実写映画化した『ばるぼら』が本日(20日)より公開される。2018年11月20日に帝国ホテルで行われた「手塚治虫生誕90周年記念会」式典内で映画化が発表され、翌2019年に第32回東京国際映画祭で上映されたが、長らく劇場公開が決まっておらず2年越しの公開となった。「実写化不可能」と言われた独特の世界観を持つ本作の見どころをあらためて振り返ってみた。
稲垣吾郎&二階堂ふみの体当たりの熱演
男性向け漫画雑誌「ビッグコミック」で1973年から1974年まで連載されていた手塚の同名漫画を、手塚の息子である手塚眞監督が映画化する本作。稲垣吾郎が演じるのは、人気作家・美倉洋介。彼が街の片隅で拾う、酔いどれの謎めいた少女・ばるぼらに、朝ドラ「エール」のヒロイン役も話題の二階堂ふみがふんする。美倉は異常性欲に悩まされるきわどい役どころで、予告編には美倉が試着室で下着姿の女性ともみ合う様子や、ばるぼらとのキスシーンなどが見られる。製作発表時、稲垣は「愛がむき出しになった僕を楽しんでもらえるのかなと思います」と期待を煽っていたが、R15+指定作品とあって濃密なラブシーンも見ものだ。
主人公を翻弄する魅惑の美女たち
人気作家・美倉を取り巻くのは多種多様な美女たち。聡明で美倉の理解者である秘書・加奈子に放送中のTBS系ドラマ「この恋あたためますか」も話題の石橋静河。政治家の娘で恋人の志賀子に手塚治虫原作のWOWOWドラマ「人間昆虫記」(2011)でヒロインを演じた美波。美倉を誘惑するまなめに第25回ワールド・ミス・ユニバーシティ・コンテスト日本代表に輝いた片山萌美。それぞれ個性的な美貌を持つ女優陣たちが、強烈な存在感を発揮している。
オカルティズムが絡む妖しい世界観
身なりにかまわず酒瓶を片手に都会の片隅でフーテンとして存在する一方で、芸術家の創作意欲を掻き立てるミューズのような存在でもあるばるぼら。そして、彼女の母親を名乗り、骨董屋を営むムネーモシュネー(渡辺えりが怪演!)も不思議なキャラクター。ムネーモシュネーを軸にしたオカルティズムの世界や、美倉の現実と妄想が交錯する退廃的な世界観が、ウォン・カーウァイ作品などの名カメラマン、クリストファー・ドイルによって妖しく映し出されている。(編集部・石井百合子)