ヘイトシンボルに認定された悲劇のキモカワキャラのドキュメンタリー、3月日本公開
作者のあずかり知らぬところでヘイトシンボルとなり、インターネットを席巻することになったキモカワキャラクター「カエルのペペ」の悲劇と社会の今に迫ったドキュメンタリー映画『フィールズ・グッド・マン』が、2021年3月12日に日本公開される。
カエルのペペは、米アンダーグランドコミック界で人気のアーティスト、マット・フューリーが生み出したお気楽なキャラクター。しかし、ペペが放った「feels good man(気持ちいいぜ)」というセリフがきっかけとなり、掲示板やSNSには、このセリフと共に“ネットミーム”として改変されたペペがあふれ出すことに。そして2016年のアメリカ大統領選時には、匿名掲示板「4chan」でオルタナ右翼たちが人種差別的なイメージと共にペペを大拡散し、ペペはADL(名誉毀損防止同盟)からヘイトシンボルとして認定されるまでになってしまう。そんな中、マットはペペを救い、ダークで過激なインターネット時代に愛と平和を取り戻そうと、立ち上がることになる。
監督のアーサー・ジョーンズは、友人であるマットを助けるために本ドキュメンタリーを制作。カエルのペペが辿る数奇な運命と社会の今を、アニメーションを織り交ぜて映し出し、フィクションが現実世界に影響を与える時代におけるクリエイターの苦しみと喜びも描いた。サンダンス映画祭2020では審査員特別賞(新人賞)を受賞し、アメリカの大手批評サイト「ロッテントマト」では96%の支持率と高評価を得ている。(編集部・市川遥)
映画『フィールズ・グッド・マン』は2021年3月12日よりユーロスペース、新宿シネマカリテほかにて全国順次公開