「鮫島事件」映画化の理由 コロナ禍でつくりあげた最恐ホラー!
インターネット上で拡散した都市伝説をモチーフにしたホラー映画『真・鮫島事件』が27日に初日を迎えた。上野境介プロデューサーがメール取材に応じ、「鮫島事件」を映画化した理由、コロナ禍での撮影、そして「今」だからこそ怖い本作について語った。
武田玲奈が主演を務めた同作では、オンライン会議アプリを舞台に“鮫島事件”の真相に迫ろうとする者は呪い殺されると知った登場人物たちがパニックに陥っていく。佐々木菜奈(武田)は、高校時代の級友たちと毎年行っている部活会に今年はリモートで参加し、何の連絡もなく不参加だった仲間の一人・あゆみが見るに耐えない死に顔で絶命した姿を目にする……。上野プロデューサーとともに数々の作品を世に送りだしてきた『心霊写真部 劇場版』や『トモダチゲーム』シリーズなどの永江二朗がメガホンを取った。
上野プロデューサーは、旧知の中である永江監督と昔から「2ちゃんねる」で流行った内容や都市伝説などを映像化してきた。「今年の『犬鳴村』のヒットがあり、またテレビで扱われた『きさらぎ駅』がTwitterのトレンドに入るなど、私たちには馴染みのあった題材が意外と若い方々には知らない題材となっていることに気づかせてもらい、それを今だからこそ非常に新鮮に感じていただくことができるのではないか? と思ったのがきっかけです」
「監督とは近いうちに『鮫島事件』のような昔流行った題材で映画を作りたいですねとよく話しておりました。監督と私はもう『鮫島事件』を題材にした映像化を何本も行っておりますので(笑)」
新型コロナウイルスの影響は映画業界にも及んだ。そんな中で撮影されたこの作品は今の社会情勢を巧みに作品に組み込み、恐怖へと昇華させている。そして作品作りのテーマは「コロナ禍の中でできる映画撮影」だった。
「変更ではなく、あくまで『各キャストが極力会うことのない撮影する』『スタッフも少人数』などのコロナ禍を避けるうえで重要なポイントに重きを置き、その中で面白いと思える作品づくりを進めました。ですので、細かい内容・描写よりこれらの『設定』をまずは基本として進めました。ただリモートを中心にした作品はたくさんありましたので、それらとは少しでも差別化するためには何ができるか? そこばかり考えていたように思います」
実際にほかのリモート作品とは一線を画す最恐すぎるホラーに仕上がっており、「そこを原点として出発し、監督の巧みな演出が入り、予想を超える怖さが引き立ったジェットコースターホラーが完成しました」と上野プロデューサーは自信をのぞかせた。
「『今』だからこそ怖さが引き立つホラーであることを私も監督も自認しており、5年後改めて見たときにどう感じるのか?」と永江監督とよく話しているという上野プロデューサー。観客に向けて「この『今』だからこそ皆さんには『怖い』と感じていただけると信じ、『真・鮫島事件』を製作いたしました。この映画には『怖い』『驚きの連続』がたくさん詰まっています。永江監督の巧妙な演出とホラー映画に対するリスペクトが詰まった本作をどうぞ宜しくお願いいたします!!」とメッセージを送っている。(編集部・海江田宗)
映画『真・鮫島事件』は全国公開中