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EXILE・松本利夫、人間崩壊の危機に直面!刑務所シーンを振り返る

主演を務めた松本利夫
主演を務めた松本利夫

 EXILE松本利夫が12日、新宿K's cinemaで行われた映画『無頼』の初日舞台あいさつに来場し、「人間崩壊するんじゃないか」と感じたシーンを明かした。この日は木下ほうか中村達也阿部亮平井筒和幸監督も来場した。

【写真】井筒和幸監督の8年ぶり新作!『無頼』初日の様子

 『ガキ帝国』『パッチギ!』など数々の話題作を世に送り出してきた井筒監督の8年ぶりの新作となる本作は、戦後の高度経済成長期を迎える社会の片隅で、己の信念を貫きながら裏社会を生き抜くアウトローの姿を映し出す。満員の観客を前にした井筒監督は「かなりドキドキする映画なんで楽しんでいただきたいと思います。本日はありがとうございます」とあいさつ。松本も「本日は劇場まで足を運んでいただいてありがとうございます。これから観られるということで、ぜひぜひ楽しみにしていただきたいなと思います」と続けた。

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 「もともと井筒監督の大ファンと言いますか、作品をほとんど観させていただいていたので、自分が映画の主演と聞いてうれしかった」と語る松本は、「それと同時に気が引き締まる感じがしました。撮影に入るときも、製作チームの方からリハーサルをやっていただいて。撮影に入る前に稽古期間があったのでありがたかったなと思います」と振り返った。

 松本が本作で一番大変だったのは「入れ墨」だそうで、「3人がかりで7時間くらいかけてペイントするんです。朝早くから夜中まで続く時があった」と述懐する。さらに、刑務所に入る際に坊主になって尻の穴まで調べられるシーンがあることを明かすと、「その時だけは本当に人間崩壊するんじゃないかというくらい。俺、何やってるんだろうと思いながら撮影をさせていただいたんですけど、その時に監督が気を遣ってくださって。女性スタッフを外に出していただきました」と付け加える。

 20代から60代まで幅広い役柄を演じ分けているという松本は、「20代から30代、40代までいけるんですけども……いや、20代は危ないか」と笑いながら切り出すと、「50代、60代になってくると老けるじゃないですか。なので今回、老けメークをさせていただいたんですけど、本当に繊細でものすごくクオリティーの高い老けメイクになっていて。自分でも鏡を見た時にショックを受けたんですけど、それぐらい老けてるんです。かなりこだわりのある映像になっているんで、それも楽しんでいただけたら」と呼びかけた。

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 そんな井筒監督のこだわり満載の撮影を振り返り、「いつもキャスト一同、全員気合を入れまくっていたんですけど、まれに一発で決まった時があると、監督から『ポーン!』というのが出るんですよ。みんなそれが聞きたいから、出た時は大喜びでしたね」と充実した表情を見せた。

 今回、群像劇を手がけた井筒監督は「難しいですね。本当に難しい。映画ってね。いつも悩んでいる」と切り出すと、20歳の頃に大阪・道頓堀の映画館で『仁義なき戦い』の上映に参加し、深作欣二監督の舞台あいさつに感激した思い出をせつせつと語る。「あの時にね、映画を作ってやろうと思った。あれから47年もたったのか」としみじみ振り返った井筒監督に、会場からは拍手が鳴り響いた。(取材・文:壬生智裕)

映画『無頼』は新宿K's cinemaほか全国順次公開中

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