ハリウッド版『モンスターハンター』アメリカでも苦戦
全米ボックスオフィス考
先週末(12月18日~12月20日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、ハリウッド実写版『モンスターハンター』が興行収入220万1,269ドル(約2億3,113万円)でギリギリ首位デビューを飾った。2位は、ドリームワークス・アニメーション映画『クルードさんちのはじめての冒険』の続編『ザ・クルーズ:ア・ニュー・エイジ(原題) / The Croods: A New Age』。こちらは公開4週目で、プレミアム料金でのVOD(ビデオ・オン・デマンド)配信も始まったものの、興収207万9,235ドル(約2億1,832万円)を上げている。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル105円計算)
IndieWireによると、新型コロナウイルスが猛威を振るうアメリカにおいて、現在オープンしている映画館は全体の40%以下で、前回の週末からさらに150館が閉鎖されたという。通常時のようなヒットは到底望めない緊急事態であり、『モンスターハンター』も興収400万ドル(約4億2,000万円)程度が合格ラインだとみなされていたが、実際にはその半分程度という結果になってしまった。この時期の公開に踏み切ったのは、すでに興行が回復している中国での稼ぎを当てにしたからだ。しかし、中国では公開直後に劇中のセリフが人種差別的だと大変な物議を醸し、すぐさま公開中止となってしまっていた。
『モンスターハンター』の製作費は約6,000万ドル(約63億円)といわれているが、現状の世界興収は721万6,739ドル(約7億5,776万円)にとどまっている。監督は『バイオハザード』シリーズのポール・W・S・アンダーソン監督、主演はミラ・ジョヴォヴィッチが務めた。
そのほかの初登場作品では、ヒラリー・スワンク主演スリラー『ファタール(原題) / Fatale』が興収91万8,112ドル(約9,640万円)で3位だった。(編集部・市川遥)
12月18日~12月20日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(初)『モンスターハンター』
2(1)『ザ・クルーズ:ア・ニュー・エイジ(原題) / The Croods: A New Age』
3(初)『ファタール(原題) / Fatale』
4(3・再上映)『エルフ ~サンタの国からやってきた~』
5(2)『ハーフ・ブラザーズ(原題) / Half Brothers』
6(6・再上映)『ポーラー・エクスプレス』
7(4)『ザ・スイッチ』
8(5)『ザ・ウォー・ウィズ・グランパ(原題) / The War with Grandpa』
9(7・再上映)『ナショナル・ランプーン/クリスマス・バケーション』
10(14・再上映)『グリンチ』(2000)