女優殺害で投獄「レット・イット・ビー」プロデューサー、フィル・スペクター死去
ザ・ビートルズのアルバム「レット・イット・ビー」などを手掛けた、音楽プロデューサーのフィル・スペクター受刑者が、現地時間16日に、81歳で死去したとカリフォルニア州矯正リハビリテーション局が公式サイトを通じて発表した。現地メディアでは、スペクター受刑者が新型コロナウイルスに感染していたと報じている。
バンド活動を経て音楽プロデューサーの道を歩んだスペクター受刑者は、1960年代に音楽レーベル「フィレス・レコード」を立ち上げ、ザ・ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」などのヒット曲をプロデュース。ザ・ビートルズ、ラモーンズなど数多くのアーティストを手掛け、ウォール・オブ・サウンドと呼ばれる画期的な音作りは、多くの音楽関係者に多大な影響を与えた。
2003年、当時交際していた女優ラナ・クラークソンさんを殺害した罪に問われたスペクター受刑者は、2009年に第2級殺人罪で有罪となり、禁固19年の判決が言い渡されていた。
リハビリテーション局によると、スペクター受刑者はカリフォルニア州の医療施設に収容されていたが、移送先の病院で息を引き取った。正式な死因は検死官によって決定されるというが、ゴシップサイトTMZ.comでは、スペクター受刑者は4週間前に新型コロナウイルス感染が判明して病院で治療を受け、一度は刑務所に戻ったが症状が悪化し、再入院先の病院で息を引き取ったと報じている。(編集部・入倉功一)